3・31第7回「ひびけ沖縄のこころ関西のつどい」に2000余

  連帯の力で米軍の放逐を


 桜満開の大阪城野外音楽堂において、七回目となる「命どう宝、基地・軍隊はいらない ひびけ沖縄のこころ関西のつどい」が、三月三十一日午後一時より、二〇〇〇名を越える市民、労働者の参加で開催された。
 一九九五年、この米海兵隊員による少女暴行事件の年に満腔の怒りの中で開催されて以来七年となる本集会は、名護市長選敗北の中で、われわれ関西地域での沖縄闘争再構築をめざす事と、その反撃を準備する意味で重大な場でもあった。
 集会はまず、韓国より来日した「郡山(クンサン)米軍基地土地取り戻す市民の会」事務局長の金ミナさんがアピールを行なった。
 金さんはまず郡山米軍基地の現情を報告し、沖縄以上に米軍犯罪が多いことを述べ、「米国はMD政策と朝鮮半島の分断固定化を進める膨大なカネを基地につぎ込んでいる」、さらに「米国−ブッシュは『悪の枢軸』発言の下、暴力国家を宣言した。米帝の悪らつな政策を今こそ粉砕し、米軍を追放しよう!」と語るとともに、「今韓国では大きな反米闘争が渦巻いている」と力強く述べた。
 続いて、在日韓国青年同盟による韓国の踊りと「朝鮮半島の分断固定化を策動する米軍をアジアより放逐しよう!」と言うメッセージが語られた。
 沖縄からの現地スピーチは、照屋寛徳・前参議院議員が行なった。
 照屋氏は、幼少の頃からの沖縄での現実を深々と語りかけながら、昨年六月の米兵による婦女暴行事件の判決について、「人間の尊厳を踏みにじっておいて、たった二年八カ月の刑なのである。日米地位協定をすみやかに見直すべきだ!稲嶺知事の軍民共用発言はまったくデタラメだ!反基地闘争こそが戦争拡大を許さない闘いだ!」と、沖縄と本土民衆との連帯を訴えた。
 途中、春の嵐と激しい雨の中で、会場は少なからず混乱したが、名護辺野古の命を守る会事務局長。宮城保氏、名護ヘリ基地反対協の安治富浩氏、軍港いらない浦添市民の会のまよなかしんや氏らによる沖縄の現況報告とアピールが行なわれた。
 集会は最後に、大阪ユニオンネットワーク代表馬場氏より、「小泉内閣は戦争の出来る国にする為に有事法制、憲法改悪を着々と準備している。いまこそ反撃の時である」と、集会を締めくくる発言を受けた。
 「有事法制反対、憲法改悪阻止の特別アピール」〈別掲〉と集会アピールを全体で確認し、京橋までのピースウォークを貫徹した。なお、労働者共産党関西地方委員会は、沖縄党組織からの本集会への連帯アピール〈別掲〉を掲載したビラを集会参加者に手渡した。 沖縄・韓国・本土を貫く、連帯で米軍を放逐しよう! (関西Sa通信員)

 

  有事法制反対・憲法改悪阻止3・31集会

         特別アピール


 アメリカのブッシュ大統領は昨年の9・11テロ事件を口実として、10月7日よりアフガニスタンへの全面侵略戦争を開始、多数の一般国民を殺戮し、新たに大量の難民を生みだした。その戦闘は今なお続いている。
 ブッシュは、あくなき世界制覇の野望のもとに「悪の枢軸国」としてイラン、イラク、朝鮮民主主義共和国をあげ敵意をあらわにし、また米国核戦略報告では七カ国への核攻撃準備をを勧告するなど軍事的緊張を一層高めている。
 こうした動きと呼応するが如く、ますますアメリカとの産・軍一体化を進める小泉内閣は、アメリカの戦争行為をいち早く支持し、参戦のための特別措置法を強行成立させ自衛隊を派兵した。
 そして今国会には「有事法制」を一括上程させようとしている。これはまさに「戦争遂行法」に他ならず軍国主義国家「日本」の完全復活を意味する。
 政府案によると「有事法制」は「包括法案」と個別法としての「安全保障会議設置法改正案」「自衛隊法改正案」「米軍の行動に関する特別措置法案」の四本からなる。
 「有事法制」は戦争協力の「業務従事命令」を受ける者には拒否すると刑罰が科せられることになり、「人身の自由」「居住・移動の自由」「言論の自由」「思想・信条の自由」などの基本的人権や「財産権」「労働権」などに強い制限・統制が加えられることになる。 しかるに、「有事法制」は、単に「自衛隊の任務遂行」の法制ではない、多かれ少なかれ、直接にまたは間接に、日本に生きるすべての人びと、すべての職業の人びとの上にのしかかってくるものである。
 彼らは、すべての人びとに戦争参加を義務づけ、拒否は犯罪とし、憲法上の違法性を完全に除去するため、憲法改悪も具体的日程にのせている。
 ちなみに憲法調査推進議員連盟(衆・参両院三〇〇名)は、「日本国憲法改正国民投票法案」と「国会法改正案」をまとめ、今国会に上程しようとしている。しかも、憲法が定める「国民の過半数」の承認という改正条件を勝手に「有効投票の過半数」などと変えてのことである。
 このように超反動的法案が目白押しである。今立ち上がらなければ取り返しのつかない社会になってしまう。「有事法制」反対、憲法改悪阻止にむけ、全力でたたかおう。すべての悪法を粉砕し、沖縄の基地撤去、朝鮮半島・沖縄・日本から米軍を追い出そう。
   二〇〇二年三月三一日 
    3・31ひびけ沖縄のこころ関西のつどい

 

 労働者共産党(沖縄)からの連帯アピール


 3・31関西のつどい参加者のみなさん、そして関西の同胞の皆さん!
 去る二月の名護市長選挙への皆さんのご支援・ご協力に心から感謝を申し上げます。残念ですが敗北しました。しかし、その敗北の中から、新たな反撃の準備をしつつあります。 日本政府と沖縄県知事稲嶺は、今年を復帰三〇周年として、一大記念行事を行なおうとしています。屈辱の三〇年をかれらに決して祝わせてはなりません。そして、二十一世紀の沖縄をひきつづき日米安保の拠点‖日米の侵略基地とすることに断固として“否”を突き付けていこうではありませんか。
 唯一の超大国となったアメリカは、一段とその本性をあらわにして、アフガンの人々を苦しめ、フィリピンの人々を苦しめ、世界の人々を苦しめています。そしてブッシュは、イラク・北朝鮮・イランを「悪の枢軸」と主張して、ただちに侵略戦争をやろうとしています。小泉もそれに同調して自衛隊を派兵し、国内では有事法の制定を行なうとしています。パレスチナにおいては、アメリカの手先であるイスラエルによって、住民が毎日、狙い撃ちして殺されています。
 これほど、世界的規模において、戦争反対・侵略反対の声と行動が求められている時はありません。
 私たちは沖縄の地において、ひきつづき軍事基地撤去・戦争反対の闘いをねばり強く闘い貫きます。そして、プエルトリコ(ビエケス)・韓国・朝鮮・フィリピン等世界の人々と固く手を結び、帝国主義者どもを包囲し、戦争をさせない侵略をさせない取り組みを行なっていきます。
 皆さんの闘いが、私たち沖縄の人々を大きく勇気づけています。グローバリゼーション下の経済的不況でリストラ・失業と苦しい状況にはありますが、私たちも今後とも闘っていくことをお誓いして、メッセージとします。
二〇〇二年三月一九日