2・20大阪

白保に空港を作らせない全国トラスト運動

  地元から新たな闘い


 二月二十日、大阪市のクレオ大阪中央にて、「石垣島、白保に空港を作らせない大阪の会」主催の白保トラスト運動についての集いが、約二〇名で行われた。昨年三月の白保での全国集会・現地ツァーのスライド上映による現地説明、「白保の海と大地を未来にのこす全国ネットワーク(白保全国ネット)」より提起された「サンゴもコウモリも守れ!」白保トラスト運動の説明が行われた。
 石垣島白保では、太田知事より稲嶺県政に変ってから、一度消滅した「白保カラ岳陸上案」が「建設位置選定委員会」なるものを立ち上げ、二〇〇〇年四月、自然保護委員の反対を押しきり強引に決定された。更に地元の声を理由にターミナル位置の変更を行い、白保の海にとって大事なカラ岳の削除量が三倍にもなる計画をゴリ押しに進めている。現在は、環境アセスメントを型通りに終わらせる危険性をはらんで、計画がすすめられている。〇四年着工、十一年完成を目指し突き進んでいる。
 かつて白保のサンゴの海に、新石垣空港海上案が計画された時、全国の一千七百名による土地共有運動が取り組まれ、海上案を撤回させる大きな原動力になった。昨年、土地収用法が改悪されたとはいえ、白保での新空港建設に反対する地元「空港建設に反対し、白保の自然を守る会」を始め、沖縄、東京、大阪の四団体の結成した「白保全国ネット」により、昨年、陸上案の予定地内(滑走路周辺)に土地を取得し、白保トラスト運動を提起したものである。当初、「ネット」の立ち上げの二四名に対し、既に県・市からの圧力が加わってきている。事務局では、全国で一〇〇〇名の共有者を目標としている。
 先の大阪の集会でも、住民票を持参し、さっそく申し込む人もみられた。また、石垣島現地では、地元の人と再度議論を起こし、また全国に情報を発信する「白保メール」が昨年立ち上がり半年十六号を越え、この二月四日、しらほサンゴ村で地元の人が集まり、「環境アセスメント報告会」が開かれた。
 石垣島・白保に空港をつくらせない闘いは、地元公民館ぐるみの運動から、小さいながらも地元での新たな取組みが始まり、トラスト運動として全国をつなぐ運動として、今再びよみがえってきている。   (関西S)