【沖縄からの通信】

アフガン空爆止めろ!とテント小屋運動

侵略基地を拒否する沖縄


 「9・11」が過ぎて数日がたつと、県民広場にテント小屋が建った。
 「アメリカはアフガニスタン民衆への空爆をヤメロ!」が張られている。数人がテントの中に座し、数人は「県民へのアピール」を配っている。一人はスピーチをやっている。いうまでもなく、一坪反戦地主会など平和市民連絡会の人びとである。
 連日連夜、「自由と民主主義を踏みにじる卑劣なテロを撲滅‥‥」という人殺しの親玉・アメリカ帝国主義のキャンペーンを百%受け入れたNHKの洗脳放送。
 しかし、市民連絡会の人びとの反応は早かった。かれらは十年前、イラク空爆に対しても、このような形の反空爆運動を展開している。アメリカの混迷・弱体化、アメリカ帝国主義を取り巻く諸勢力の状況などには違いはあるが、十年前と本質的な違いはない。
 アメリカ帝国主義がパレスチナの人びとに国家テロを繰り返しているイスラエルを後ろから操り、中東の石油を支配し、今また中央アジアの資源の強盗を始めたこと、沖縄の米軍基地は無念にもこれら罪なき人びとへの爆弾の雨を降らす基地として使われていること、沖縄人が受けた沖縄戦と同様の残酷きわまる殺人戦場にあること、―だから、どうしても沖縄人は座視することができない。
 このテント小屋運動、「米国の軍事的報復攻撃と自衛隊派兵に抗議する座り込み行動」は、毎週土・日、那覇の中心街で一週間隔で連続的に行われている。テロの原因、アフガン人の犠牲と受難、イスラム諸国民衆の反米運動の高揚など、那覇市民の認識が深まり、アピールを受けとる人びとも増えたという。テントを訪れる人びとも絶えない。差し入れをする市民も出てきた。落日までスピーチのリレーが続き、牧志ウガンまでのデモに移る。国際通りの若い人びとからの受けもよい。
 日本政府は、沖縄の反戦感情の解体をねらい、ウチナンチュ意識が弱い若い人びとへの「日本人」としての「国防論」の普及を画策している。これに対し、反戦運動・市民運動の実践的対応は始まっているわけではない。「テロ撲滅」「自衛隊派遣」「施設防衛」など小泉らの言葉は、そういう観点で分析する必要もある。
 このテント行動は、10・21反戦集会以降も続いた。わたしは十月二十七日にテントを訪問したが、崎原平和市民連絡会事務局長は、「今後も続けたい」「難民支援運動もやらなければ」と抱負を語っていた。一フィートの会の中村文子さんも訪問していたが、うれしいものだ。
 米軍基地の動向としては、嘉手納基地が九月十六日、F15をトルコへ飛ばした。十七日には司令官ノースが、臨戦態勢に突入、戦時生活を覚悟し慣れよ、テレビをつけっぱなしにせよ、基地周辺の監視(住民に銃口を向ける)などについて演説した。島内では、国頭、宮古などあちこちで米軍ヘリ不時着、不思議物体落下、キャンプ・コートニューの火炎ビン事件、琉大白い粉事件、ライフル銃で「手をあげろ」、記者カメラ取り上げなどが起こっている。 さらに知事は九月二十一日、「ホワイトビーチ原潜寄港の公表禁止」を表明し、また日本政府は沖縄米軍基地警護に四〇〇名の機動隊を送ってくるなど、一気に県内の雰囲気は危険と恐怖感につつまれた。
 米国テロ翌日の十二日から、沖縄観光の旅行社にはキャンセルの電話が鳴り続き、現時点で二十万人に達した。空爆の継続でキャンセルは拡大し続ける。観光業界は沖縄のリーディング産業なので、県経済界も、県政も、日本政府も、座視できない。政府各省など総動員で沖縄「安全運動」が取り組まれ、四億円を計上した。テロ対策法その他戦争立法のために、「テロはどこで起こるか分からない」「アブナイ!アブナイ!」と言ってきた政府は、キャンセル問題で一転、「アンゼン!」になってしまった。
 きわめてご都合主義的なものであるが、情報の操作・統制には気を付ける必要がある。

 沖縄でも10・21の諸行動


 10・21には三つの行動が、取り組まれた。平和センターの集会・デモ(約五〇〇名)、大田昌秀代表の国際平和研究所による催し、平和市民連絡会が主催の「報復戦争に反対する10・21反戦集会―今、沖縄基地を問う」である。
 平和センターは少数化した。連合の政治センターの発足(脱反戦反基地)により、複雑な状況が避けられない。
 一方、日共系は「反テロ」に重点を置き、また「国政」を持ち込むばかりで焦点ボケ。七月参院選で利己主義(嘉陽を立てて照屋の惜敗に手を貸した)を強行し、県民から総スカンされ得票数を七割も減らした。名誉挽回でも策したのか、名護のヘリ基地反対協抜きで独自集会をもったりしている。罪の積み重ねである。
 平和市民連絡会の集会は、那覇・自治会館で一〇〇余名、新崎盛暉さんが講演。報復戦争によって沖縄基地の侵略性が再び大きく首をもたげてきたこと、沖縄反基地運動に厳しい前途が予想されるが、どうたたかっていくかを討論した。秋山勝さんの進行で、安次富浩(ヘリ基地反対協)、宇井純(環境ネット)、糸数慶子(行動する女たちの会)、喜屋武靖(米軍人・軍属被害者の会)の各氏によるパネル討論も行われた。
 十月三十日には、中部の労組・市民団体が結集して、「テロと報復戦争に反対し平和を願う中部住民集会」が、「危機の根源、基地の縮小・撤去」を叫んで、広範に取り組まれる。
 十一月一日には、名護市でヘリ基地反対協が報復戦争反対集会を行う。
 沖縄民衆の闘いは、侵略出撃基地を認めない闘いとして更に続いていく。
                                                                         (記・十月二十九日 T)

 なお、名護ヘリ基地反対協が事務所維持の財政ピンチにより、カンパを呼びかけているのでご協力を。
▼郵便振替01700・7・66142  ヘリ基地反対協議会
 
 また、平和市民連絡会がプエルト・リコのビエケス派遣カンパを呼びかけているので、こちらにもご協力を。
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