10・13〜14国労定期大会と行き詰まる「国労合意」

  闘う勢力の健在示す


国労定期大会は二ヵ月遅れて十月十三〜十四日、東京・社会文化会館においてまたもや機動隊導入・バリケード封鎖のなかで開かれた。
一月二七日の臨時大会後、高嶋・寺内執行部は、機動隊導入への責任追及に対して「このようなことは二度とあってはならない」と反省するかのような言辞を吐いたが、当該・傍聴者・支援労組の規制・排除によって乗り切ろうと、権力に頼った戒厳体制を強行した。執行部は臨大で受け入れた「四党合意」にしがみつき、政府・自民党に取り入ろうと必死である。「国労内をまとめて来なければ相手にしない」と恫喝されて、闘争団をどう切り捨てるか、どう裁判を取り下げるかで頭が一杯になっている。
政府与党、JR各社が全く相手にもしていないのに、執行部は「具体的に前進する確認をもって膠着状態を打破できる」とか「歯車は回りだしている」(十月二日の全国代表者会議)として、このかん大衆闘争を中止してきたが、他方では「具体的な解決案は出るとは言っていない」(十月六日の闘争団オルグ)と開き直ったり、寺内書記長に至っては「合意を受け入れた以上、JR復帰は無い。中途採用か新採用だ」(十月十日、闘争団に)と暴言を吐く始末である。
十三〜十四日の両日、会場前に延べ千五百名余が全国から集まり、四党合意ではない解決方針の確立を求めて座込み、デモ、集会を行なった。国労高崎地本を中心とした集会では、闘争団・家族会・国労組合員が次々と十五年の闘いの思いを決意として述べた。来賓として招待されながら入場を拒否された中央共闘事務局長・二瓶さん、一株株主の会の佐藤さん、連帯する会の山下さんを始め、東京清掃の星野さんなど支援共闘の多くの仲間が発言した。
大会会場内では開会まもなく、本部より(執行委員会で検討していない)「追加方針」案が提案された。これは、一月臨大での「最高裁での判断を公正に行なわせる」方針を「改める」とするもので、JRに法的責任無しとする四党合意に沿って裁判闘争も止めることにつながる提案である。
四党合意反対・裁判取り下げ反対の代議員は、今大会では対案的な修正案(四党合意を破棄し国鉄闘争を再構築する)を提出し、人事案でも対立候補を立てて堂々と闘った。また、秋田地本の会館売却問題が組織破壊・脱退の動きであるとして、調査委員会を設置せよとする修正動議も提出した。
採決では、本部原案賛成八〇反対三二、修正案賛成三四反対八〇であり、秋田問題も同程度で否決された。人事では三役選挙では本部派八五・反対派二〇、執行委員では反対派の議席一を守った。
今回の国労大会では、現在の戦争と資本攻勢の情勢の中で国鉄闘争を再建する闘いが健在であることを示した。なかでも、闘争団・家族会・代議員の連帯が国労に厳然として存在し、国労の団結と国労運動の新しい再建をめざして闘っていることを示したことは今後に 大きな成果である。(東京Y通信員)