10・5〜6

 野宿者自立支援法制定求め

  全国から250名が参加、二万名の請願署名を提出

十月五〜六日、「ホームレスの自立の支援策等に関する臨時措置法案」の早期成立を求める国会請願デモと総決起集会が成功裏に貫徹された。 
 十月五日は、国会請願デモだ。
 午前十一時、新宿中央公園に二百名を越える仲間が結集し、前段集会が開催された。集会は、司会の笠井和明さん(新宿連絡会)が、「自立支援法制定の一点で力を合わせ、アピールしていこう」と参加者に訴え開始された。元城北福祉センター職員の宮下忠子さん、NPO北九州ホームレス支援機構の鈴木シモンさん、釜ヶ崎反失連の飯干隆幸さん、神奈川全県夜回り・パトロール交流会の高沢行雄さん、新宿連絡会の稲葉剛さん、人権・資料センターの安江鈴子さんなどが、次々と発言に立つ。最後に本田さん(新宿連絡会)から行動提起があり、国会請願デモの出発点である社会文化会館に向け移動した。
 午後二時、新宿中央公園から移動した部隊に名古屋のNPOささしま共生会や山谷の仲間も合流し、社会文化会館前から二五〇名の野宿労働者と支援者たちが国会請願デモに出発した。
 参院議面前では、民主党と社民党の議員各二名が応対、衆院議面前では、民主党七名、社民党三名、共産党三名の議員が応対した。衆院議面の場で、衆議院議長宛の「野宿生活者自立支援法制定請願署名」一万九九四三名分が議員に手渡された。両議面前の集会では野宿者が議員に対し「仲間が野垂れ死にしている。懸命に署名を集めた。一日も早く法案を通して欲しい」と訴えた。議員からは、「野宿の問題は日本の経済構造の問題」「人を大切にする社会を創っていきたい」「わが党がわが党がでは駄目、与野党を越えて法案成立を目指す」「まだ審議入りの目途が立っていない。自民党と打ち合わせ中」との応答があった。最後に集会参加者は、法案成立を目指す熱気が高まる中で、「自立支援法を速やかに制定しろ」「屋根と仕事をよこせ」「法案審議に早く入れ」「やり直しの出来る政策を作れ」「国会内外を通して闘うぞ」とシュプレヒコールをあげて集会を締めくくった。
 十月六日は、総決起集会だ。議員会館裏手にある星陵会館に二百余名が結集した。司会は、安江さん、本田さんが行った。
 まず日本共産党の瀬古由起子衆議院議員が登壇し、「国が財政支援するのは当然。超党派の力で法の成立を努める」と連帯の挨拶。ついで民主党ワーキングチームの事務局長を務める山井和則衆議院議員の秘書・海野仁志さんが、「今国会で是非成立させたい」と力強く発言した。また民主党ワーキングチーム座長を鍵田節哉衆議院議員から「法案の一日の早い成立を期して死力を尽くして頑張ります」とのメッセージが届けられた。
 国の責任を明記した法制定を強く求める集会基調提案は、新宿連絡会の笠井さんが行った。
 休憩の後、賛同団体がらの挨拶として、自治労の寺内敏文さんと釜ヶ崎キリスト教協友会の秋山仁さんの発言を受けた。また、田島陽子社民党参議院議員の秘書であり、また女性の野宿者の問題に取り組んできた池田幸代さんから連帯の挨拶があった。
 総決起集会の最後は、実行委員会構成団体の決意表明、集会決議文が採択、団結ガンバロウで締めくくられた。(東京M通信員)