8・11協同社会研究会

    協同組合事業に問われる

   新しい社会めざす意識性


 八月十一日、東京・文京区民センターで、「協同組合と労働組合」をテーマとした協同社会研究会主催の集会が、三〇名の参加で開催された。
 最初に司会の樋口篤三さんが、小泉やその背後に居る中曽根の国家戦略に対抗する戦略の必要を力説し、経済発展や効率を追い求める社会ではなく協同社会・たすけあい社会を目指すべきと提起して、中西五洲さんの講演に入った。
 中西さんは冒頭、六〇年社会主義を信じて闘ってきたこと、今資本主義が『人間性の危機』までも引き起こしている中でわれわれの側に戦略が欠けていることについて触れた。そして、本題の全日自労の闘いと事業団運動への踏み込みの展開を紹介、要求するだけの労働者では新しい社会は創れないこと、協同組合事業を腐敗からまもり発展させる上で新しい社会をめざす意識性が極めて重要なこと等を指摘。若ければ党を創りたいと締めくくった。
 石見尚さんは、協同組合制度の立法化の準備をしていると報告しつつ、協同組合運動の歴史をパリ・コンミューンの時代からひも解き、その意義と在り方について提起した。
 講演と提起を受けた後、参加者からの質問への応答があり、集会は成功裏に終了した。
 二十一世紀の大失業時代が深まる今日、協同組合運動は急速に発展せずにいない。われわれは、その歴史的意義を捉え、その在り方を経験に学び、共産主義革命の大事業の内にしっかり位置付けて発展させていかねばならない。(東京M通信員)