6・16三里塚

東峰神社の立ち木を強行伐採

    空港公団の暴挙を許すな


 六月十六日、国土交通省・空港公団は、東峰神社の立ち木十九本を根元から強行伐採した。三里塚暫定滑走路の来年五月供用開始に向けた攻撃として、東峰部落の共有財産である東峰神社の立ち木を、東峰部落や住民に対して一切の事前説明もなく、抜き打ちに伐採したのだ。
 この日、東峰地区一帯を大量の機動隊・私服・公団職員で制し、小貝川県道から東峰神社への道路を封鎖、正午、神社の回りのフェンスを撤去、ヒノキやサクラ等の立ち木十九本全てを根元から伐採し、クレーンで持ち去ったのだ。駆けつけた東峰農民、住民たちの抗議を機動隊で排除、農民を不当にも逮捕した。
 公団中村総裁は、この日夕方の記者会見で、「無用の混乱を避けるため、事前の説明をしなかった。申し訳なかった」と開き直り、更に「神社の土地は買収しており、法律的には問題はない」と強引な説明を行った。
 東峰神社は「農民の神様」として、一九五三年十一月二十三日に、旧「航空神社」を東峰部落農民総出で移築・建立したものであった。神社は部落の鎮守として、建立日は部落の労を祝う日となった。神社は部落の共同の仕事として維持されてきたのだ。この四月に、部落の共同出資で鳥居の改修が行われたばかりだった。
 土地所有は、部落の「総有」となっており、名儀人としては浅沼氏がなった。浅沼氏自身は、自らは六九年に所有権を売り渡したが、神社の土地は売買できず、浅沼氏名儀になったままだった。公団は、十五日に買収をすませ登記をしていると強調する。しかし、総有の神社の土地を個人の売買にすることは出来ない旨に、以前から「説明に行く、同意書を」と、公団自ら言ってきた事である。更に、法的には航空法により、滑走路近くの構造物は地上五メートルの規制をうけていることにより、法を盾に千葉地裁に仮処分申請を行い、除去許可を無理やりでも出さざるを得なかった。今回はこれ等一切の現在のブルジョア法手続きすら無視した暴挙である。
 公団の強制立ち木伐採を断固糾弾する。秋にも強行されるであろうテスト飛行を許すな。 三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会は、立ち木伐採強行糾弾!ジェット飛行機のテスト飛行阻止の東峰現地行動を、来る九月九日(日)に呼びかけている。
(東峰団結小屋維持会 W)