三里塚

空港よりも緑の大地を! 4・22東峰現地行動

立木伐採をやめろ


四月二十二日午後一時半より、三里塚の東峰で、「三里塚・暫定滑走路に反対する連絡会」主催により、「東峰神社の立木伐採をやめろ!土地収用法改悪反対!人権無視・農業破壊の三里塚暫定滑走路反対!空港より緑の大地を!四・二二東峰現地行動」の集会とデモが行われ、百五十名が参加した。
三里塚では、国土交通省・空港公団の暫定滑走路十一月完成、テスト飛行の強行、来年五月には供用開始という攻撃がスケジュールで強行されている。しかし、東峰神社の立木が飛行コースに突き出しており、公団は仮処分による強行伐採を画策している。東峰住民は、二月神社の鳥居の補強を行って、団結を固め、闘いを強めている。
だが去る四月二日、東峰住民が生活道路、農業道路として使用している子貝川県道付け替え工事を強行し、東峰神社をフェンスで囲い込むという暴挙を行ったのだ。四・二二行動は、緊張する東峰住民の闘いを支援するものとして開かれた。
 現地集会は、東峰共同出荷場で行われ、まず連絡会の高橋さんの経過報告が行われた。高橋さんは、「今日は関西新空港に反対する集会が同時に開かれている。堂本千葉県知事が誕生した。県知事として四者会談として、国・公団・自治体等の会議が行われた。しかし、そこには騒音直下で被害をうける人は入っていない。四月二日の県道付け替え工事の強行に抗議し、堂本知事の二期促進の姿勢にも抗議を、本日の行動で示していこう」と訴えた。
次に三里塚反対同盟の世話人で東峰の石井武さんが、「県道工事で、地元なのに出荷場へ入ってくるのに迷ってしまった。国・公団は、違法の限りをつくしてやっている。論理は我々にある。工事は強行されているが、飛べない滑走路にするつもりだ」と、力強くあいさつ。
三里塚闘争現地支援連絡会議の労闘・労活評団結小屋の山崎宏さんが、現地状況を報告するとともに、本日の行動で東峰神社へのデモ申請が認められなかった事に強く抗議を行った。
 東峰の石井紀子さんが、「プラストフェンス(ジェット機から噴射される爆音・風の防壁)の工事で、公団は予告と違う工事をしている。尾翼は使用しないといっているが信用できない。平日は出荷場のすぐ裏をユンボが走り回り、ハカリガ使えない状態だ。しかし出荷場の近くに移したフジが咲いています。生命が絶えることはない。私達は生きています。終わりはない事を考えながら生きています。」と述べた。
東峰団結小屋の岩村嘉尚さんが、「風景は変わっていっているが、生活していく事は変わらない。これからの立木伐採、試験飛行の動きに対し、声を大にして行動を準備していこう」と訴えた。
集会をいったん終え、参加者は東峰十字路をへて植木センターを回り、たくさんの私服と威嚇をくり返す機動隊に対し、シュプレヒコールを繰り返し整然とした隊列でデモを貫徹した。
デモ終了後、東峰神社へ向い、立木伐採を許さない闘いを確認した。出荷場に再び結集し、交流会を行った。
 まず、同時行動を開催している「泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会」からのアピールを、高橋さんが代読した。
次にラッキョウ工場の平野靖識さんがあいさつ。「ラッキョウ工場も一人増え、毎日八人が常に働いている。空港の利用者の約八割は観光目的といわれる。便利で快適という生活が空港を押し出しているのでは。土地収用法の改悪にも注意してほしい。日の出・水俣・三里塚をテーマに、地球的課題の実験村の取り組みへの参加を」と呼びかけた。(第三回地球的課題の実験村シンポ・五月二十六日一時、杉並区立勤労福祉会館にて)
その後、関西三里塚闘争に連帯する会、東水労青年女性部、アジア連帯講座、明大駿台文学会、プロレタリア青年同盟、高見圭司さん、日米安保終了を通告する会から発言があり、さらに石井紀子さんが「東峰のこの土地で何故、有機農業をやっているのかを再び問い直しながら、現地から声を発していきた」との発言があった。
この八月にも予想される東峰神社の立木伐採や秋の試験飛行への反対を強めていくことを確認した集会であった。 (S)