侵略の旗「日の丸」、天皇主権の歌「君が代」はいらない

     強制は憲法違反

  2・11 大阪ホットライン開設


今春の卒業・入学式の時期を前に、東西で、「日の丸・君が代」強制に反対するホットラインの開設集会がそれぞれ開かれた。
本紙読者の親御さんたちも、必要であれば各地のホットラインに連絡し、学校側が強制してくる場合は卒業・入学式での不起立・不斉唱などを実行しよう。一昨年成立した国旗・国歌法は定義法にすぎず、「日の丸・君が代」の強制条項(尊重・義務規定)はない。強制してくるのは憲法違反である。
大阪では二月十一日、2・11「建国記念の日」反対・ホットライン開設・「日の丸・君が代」の強制を許さない大阪集会が開かれ、天王寺区民センターに約二百名が結集した。
集会で黒田伊彦さん(関西大学)は、「建国記念日」について、天皇の支配権が確立したとされる日を祝うことは国民主権に反していること、神武天皇実在説を国が認定することは学問の自由に反していること、その実在説の嘘、また天皇の祖先を祝う国家神道の強制は信教・思想の自由に反していること、などを歴史的に説明した。
澤野義一さん(大阪経済法科大学)は、なぜ今、天皇主義なのかとして現状を分析し、憲法調査会と教育改革国民会議が同時期に発足したが、その憲法改悪・教育基本法改悪の狙いは、非武装平和主義を否定して戦争のできる国家を作り、天皇主義の国民統合イデオロギーを強めるためであること、そして象徴天皇制の社会的機能や教育基本法改悪論の背景などを講演した。
弁護士の井上二郎さんからは、「日の丸・君が代」強制の現状とホットラインについて具体的報告があった。
最後に、枚方、堺、住吉区など七つの地域の「日の丸・君が代」反対の市民団体から、このかんの報告を受けた。教育委員会・学校長との交渉、成人式での「日の丸・君が代」反対のビラまき、各地域の集会などの報告があった。その後、ナンバまでピースウォークを行なった。(大阪N通信員)
東京では二月十七日、ホットライン開設集会が約五十名の参加で日本キリスト教会館において開かれた。
浪本勝年さんは、学習指導要領について、学校教育法でいう「教科」とは「道徳・特別活動」を含まないにもかかわらず、政府側は不当にこれを拡大解釈し、特別活動である卒業・入学式についても学習指導要領で法的拘束力があるとしているのは、違法であると報告した。
只野雅人さんは、憲法第十九条(思想と良心の自由)サイドから「日の丸・君が代」強制反対を論じた。
弁護士の澤藤統一郎さんは、「問題は、教員の業務に関する局面に限局される」こと、父母やこどもへの強制はありえないことを前置きしつつ、強制にどう対処するかの具体論を報告した。

  2・17 東京ホットライン開設

国立市の遠藤良子さんは、強制を今まで許してこなかった国立でも今春は厳しい状況にあること、しかし市民は親は屈するわけにはいかないと報告した。国立市では昨春の卒業式以降、右翼の脅迫や産経新聞のデマ報道が続けられてきたが、都教育庁が昨秋「国立市学校教育改善検討委員会」なるものを設置し、これへの報告書を国立市教育委員会が十二月二二日に強行採択するなど、都知事石原以下いわゆる「正常化」に躍起となっている。
集会は、教育労働者はどう対処するかを中心に討論した。処分が実力阻止などの積極的抵抗に対してだけでなく、リボン着用・不起立・伴奏拒否など消極的抵抗に対しても強行されつつある中、どう闘っていくか。孤立した突出行動ではなく、長期に太く闘っていくためにはどのような闘い方があるか、などが検討された。(東京W通信員)
【2001年度「日の丸・君が代」強制反対ホットライン】
◆東京 三月十二日〜十四日 四月二日〜四日 午後二時〜八時 TEL03−3358−8273 Fax03−3358−8274
◆愛知 三月七日〜九日、十八日〜二十日 四月五日〜七日 午後一時〜七時(予定) TEL052−783−7217
◆大阪 三月十三日、十四日、十九日、二一日、二二日 四月五日、六日、九日 午後二時〜八時 TEL06−6130−5542 Fax06−6130−5543
◆広島 三月八日〜十日、十九日〜二三日 四月五日〜七日 正午〜午後七時 TEL・Fax082−264−8234
◆北九州 三月〜十日〜十七日 四月一日〜十一日  TEL093−533−9480留守電対応