関西新空港二期工事許さず、住民連絡会旗びらき

 反空港の全国ネットへ提案


一月二十日午後、大阪府泉大津市の泉大津市民会館で、「泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会」の新年旗びらきが、釜ケ崎日雇労働組合など支援・共闘の仲間が参加して行われた。
関西新空港では二期工事が強行されているが、昨年は予想を超えた地盤沈下が露わになると共に、一期工事での一兆円を超す債務が重くのしかかり、需要も予測より伸び悩む経営危機を続けている。
二〇〇七年の供用開始をめざした二期工事費用は一兆五千六百億円かかるといわれており、来年度予算要求に対し大蔵省が二期工事の建設期間の延長を提案するなどの問題をかかえてきた。朝日新聞に二期工事休止の意見が掲載される事態の中、十二月になり、工事削減や一部工事の着手の先送りなどの見直しを図らざるをえなくなっている。着地料を引き下げるため、地元負担を求めた事に対し、十二自治体が支援金を提出しない決定をするなどの矛盾も出て来ている。
しかし運輸省・新空港会社は二〇〇七年供用を変えず、地元負担を条件に二期工事の推進を計っている。
住民連絡会は昨年、例年の現地集会の取り組みを続ける中で、泉南市議選で小山広明氏が「新空港反対」を改めて正面に掲げて闘い、四選を上位で果たした。更に新空港をめぐるシンポジウムを開き、伊丹空港の騒音調査活動など行動をつみ重ねてきた。旗びらきの中で住民連絡会は、今年もシンポジウムなどを重ねると共に、秋には、全国の空港建設・拡張反対の闘いを担っている運動のネットワーク作りを計る集いの提案を行い、今年度の活動の決意を表明している。

  三里塚空港反対 関西旗びらきも


一月二十八日には、一月十四日の三里塚現地での反対同盟の旗びらきを受けた形で、「関西三里塚闘争に連帯する会」「関西三里塚相談会」の旗びらきが、尼崎市立労働会館で行われた。
反対同盟の柳川秀夫さんは、「暫定滑走路工事が強行され、十一月頃には試験飛行さえ計画されるという無理押しが続いている。しかし中味は誘導路に信号機を作らないと供用できないなど、少数になった現地の反対農家だが存在は無視できず、闘い方はまだある。大型開発の頂点である空港に対し反対していく」と決意を述べた。「石垣島白保に空港をつくらせない大阪の会」からは、白保の海に空港をつくるという計画は止めさせたものの、沖縄県政が変わって陸上案が推進されている、従来の公民館を中心とした反対運動も大きく変化しているが、元館長を柱に白保の自然を守る会として反対運動が、続けられているとの報告と闘いの決意が表明された。
 三里塚での暫定滑走路工事を中止へ、関西新空港二期工事を中止へ、更に石垣島白保空港建設計画を撤回へと今年も取り組みを強化するとともに、「反空港運動のネットワーク作り」の提案に対しても積極的に取り組んでいく必要があるだろう。
(関西M通信員、S通信員)