8・26国労続開臨時大会

   ひろがる「四党合意」反対


 「四党合意」の賛否をめぐって混乱のなか休会とされた(7・1)国労臨時大会が、八月二六日に続開大会として強行されたが、このかんの「四党合意」受け入れ反対・続開大会中止の声が国労内外で高まることによって、方針案の採決は見送られ、高橋委員長特別発言を受けて、わずか十分間で終了した。
 執行部提案としての委員長発言は、このかんの混乱の責任が執行部にあることを認めてはいるものの、執行部独断先行の「四党合意」受け入れを白紙撤回せず、総辞職もせず、具体的には「四党合意」受け入れについての全組合員一票投票を行なう、定期大会で執行部の信を問う等とするもので、これ自体賛否が分かれる提案であるが拍手で承認という形になった。一票投票は大会代議員選挙と同時に九月下旬に行なわれ、定期大会は十月末が予定という。
 総じて、「JRに法的責任がない」ことを組合側が一方的に認めることを解決交渉開始の前提とするという異常な内容の「四党合意」、これへの批判が高まり、執行部多数派は強行突破に失敗したが、いぜん策を労して「四党合意」による争議終結=争議団切り捨てを追求しつづけているという情勢である。
 一票投票というのは一見民主的にも見えるが、スト権確立投票としては行なっても、争議方針案そのものを一票投票にかけるというのは組合指導部の指導責任放棄というべきものではないのか。まして「四党合意」は解決案としての具体的内容をまったく欠いているものであり、一票投票で賛否を問うような対象ではないというべきだろう。「四党合意」は、与党三党と社民党が具体的解決案が出てくる前にその段取りとして国労に不当な注文を付けたというもので、公党による不当労働行為とも言えるものである。端から拒否すべきものであった。一票投票を前に、国労内では「四党合意」はどのように説明されているのか。いわゆる「学校政治」=派閥支配を越えて、組合員一人一人が考えられる投票なのか。現執行部の管理の下では不正が危惧される、との声もある。
 代議員改選を通じて「四党合意」への判断を含む国鉄闘争の勝利的解決のための討議を十分に行ない、一票投票は行なわず、定期大会で討議を集約して新執行部の下で当面の方針一致を図るというのが筋ではないのか。一票投票がどうしても実施されるのであれば、闘争団組合員の一票が重く扱われることを期待したい。
 なお、続開大会前日の二五日には、中野で「国鉄闘争勝利!闘争団・家族を激励する全国集会」が開催され、国労組合員を中心に一三〇〇人が参加、国鉄闘争中央共闘事務局長の二瓶オリジン電機労組委員長も登壇するなど「四党合意」反対のひろがりを示していた。この日、ぎりぎりの国労中執および全国エリア本部会議が行なわれ、集会と同時進行で闘争団が要請行動、会場には情報が伝えられており(高橋委員長が続大中止の態度、宮坂書記長が総辞職・一票投票の打開策を提案など)、そのまま翌日の闘いへ突入していった。翌日の続大会場(社会文化会館)は一千余の怒りで包囲された。 (M)