9・3銀座


 九月三日の「ビッグレスキュー東京」に反対する当日行動は都心で複数行なわれたが、その内の一つ、「やめて!東京都による『防災』に名を借りた9・3自衛隊演習」実行委員会の主催の集会・デモは、午後二時から銀座・水谷橋公園に都内の反戦反基地運動の各団体や日本消費者連盟などの市民約二〇〇人が参加。
 銀座のど真ん中での装甲車進出など都内各所での自衛隊出動を目のあたりにした参加者たちは、これはまさに自衛隊による自衛隊のための演習、軍隊の治安デモンストレーションであると怒りをもって集会を開始した。
 各所での監視・抗議行動が報告された。羽田空港では自衛隊輸送機三機が飛来し、増援部隊を降ろした後、入間基地方向へ飛んでいった。羽田空港が軍事利用された。練馬では地下鉄光が丘駅から第一師団の一部二〇〇人ほどが、部隊進出訓練として専用車両に乗り込んだ。これに対し、練馬の労働者・市民八〇人は地下鉄ホームにも下りて抗議を続けた。その部隊の進出先、江東区木場公園では地元の市民たちが、抗議の横断幕をかかげて待っていた。石原知事がヘリで来て装甲車に乗ったりした。石原のすぐそばで抗議を続けることができた。
 この訓練は東京都民だけの問題ではないとして、集会には、大阪からは中北龍太郎さん(しないさせない戦争協力関西ネットワーク)、呉からは湯浅一郎さん(ピースリンク)などが駆け付けて連帯の報告を行なった。関西では八月三一日付けで、四十二団体が連名して、石原知事に防災訓練即時中止と即時辞任を要求する抗議声明を発した。呉基地から強襲揚陸艦おおすみ(表向きは大型輸送艦とされているが)などが出動し、横須賀基地からのものと併せ五隻が晴海埠頭を占領している。
 これら自衛隊の東京制圧訓練に抗議のシュプレヒコールの後、デモは、マスコミと街頭の人々の注目のなか、日曜日の銀座を日比谷公園まで行進。街頭への訴えでは、三宅島噴火災害救援を第一にやるべき時に何の役にも立たない軍事演習は中止せよ、と強調した。 (東京W通信員)