サミット関係福岡

７・８福岡　サミット蔵相会議に債務帳消しを要求

　　　　　　”債務死”の棺おけ担ぎ

七月八日福岡市にてサミット蔵相会議が開催されたが、ＮＧＯ組織「ジュビリー２０００福岡」が呼びかけたアピール行動に市民団体や労働組合など二百名が参加。行動に共鳴する沖縄の歌手、喜納昌吉さんが「花～すべての人の心に花を」歌い、参加者は市内中心部からサミット会場の福岡市博物館まで行進した。　「ジュビリー２０００」はロンドンに本部を置く国際運動組織。「先進諸国からの開発援助資金の返済に苦しむ最貧国の債務を二〇〇〇年末までに全て帳消しにしよう」と呼びかけ、昨年のケルンサミット（ドイツ)ではサミット会場を人間の鎖で包囲し、総額七百億ドルの債務削減合意の原動力となった。福岡での行動にもジュビリー本部から自転車部隊五名が合流。九州を縦断し、首脳会議がある沖縄にも行くことになっている。　債務国では債務返済のため教育、医療、保険に使う予算が圧迫され、毎日多くの子ども達が死んでいると｢ジュビリー２０００｣は訴えている。この日の行動では、アフリカ諸国では一分間に十三人の割合で命を落としているという“債務死“を弔うため、参加者は喪服を着たり、子どもの棺おけにみたてた十三個ののダンボール箱を抱え、「債務のない公正な二十一世紀を」「全ての女性と共に債務からの解放を」などと書いたプラカードを掲げて行進した。　しかし蔵相会議は債務問題に関しては具体的協議がなされず、ジュビリー２０００日本実行委員会の井上礼子事務局長は｢裏切られた気持ちだ。議長国としての日本の資質を問われることになり、世界の人に失望をもたらした｣と厳しく批判した。　なた蔵相会議が開催された福岡市では同日｢沖縄からのメッセージ集会｣（九州ブロック各県労組会議・平和運動センターなど社民党系が主催）が開催され、労働組合員ら八百人が参加。軍事ジャーナリストの前田哲夫氏の講演に続き、元沖縄県副知事の吉本政矩氏が米海兵隊の女子中学生わいせつ事件に対する沖縄民衆の怒りを報告。「南北朝鮮首脳会議が開かれたのに、日本では有事法制化、憲法改悪の動きが進んでおり、非戦に向けた闘いを進めよう」と訴えた。（九州Ｍ通信員）