5・14関西新空港反対集会

    促進される軍事空港化


五月十四日午後一時より、貝塚市の二色の浜海岸で「泉州沖に空港を作らせない住民連絡会」の主催による関西新空港反対泉州現地集会が開かれた。「勝利号」で大挙一〇〇名近い結集を実らせた釜ケ崎日雇労働組合を軸に、約一五〇名が参加した。
集会の司会は、住民連絡会で泉南市議の小山さんが行い、まず主催者あいさつを住民連絡会代表の名渡山さんがおこない、現地報告を同じく連絡会で泉大津市議の高橋さんが行った。高橋さんは、地元に雇用拡大を図るとされてきた関西新空港の実態を報告した。つづいて、部落解放同盟下瓦屋支部などの連帯のメッセージが紹介された。
連帯のあいさつが行われ、まず先日のシンポジウムの講師をつとめた平井正治さん、「いややねん戦争・豊中市民の会」の五木さん、釜ケ崎日雇労働組合の山田委員長、「石垣島・白保に空港をつくらせない大阪の会」の栄さん、関西共同行動等から発言がなされた。釜日労の山田委員長は「大阪一万五千人におよぶ野宿労働者の状態の中で反失業闘争をやり抜いている。一方戦争につながっていく空港建設については、建設土木の労働者として反対し闘う」と、決意を述べた。
集会は、住民連絡会事務局長の阿部さんが基調報告を行い、その後貝塚駅までデモを行って現地集会を終えた。
住民連絡会は、今年度三回の相談会を重ね、去る四月二十一日に大阪市内のエル大阪にて、「危険!関西の空」のシンポジウムをすでに行って準備をしてきた。シンポは、釜日労の藤井さんが司会を行い、平井正治さんが講演を行うなかで討論が行われた。会場には主催の関西(泉州)の他、成田(三里塚)、神戸、大阪(伊丹)、石垣島(白保)の空港および新空港計画に反対している勢力が一同に会した。
関西新空港は、四千メートル平行滑走路を目指す第二工期が九ケ月前に、強制着工された。陸上飛行のゴリ押し、何よりも新ガイドラインに基づく米軍の関空への上陸が始まり、軍事空港化は促進されている。神戸では、昨秋九月十三日に住民投票条例や市民投票の結果を無視して、強行に着工が行われた。新石垣空港は、太田知事時代、新空港予定地が変更になりつつも、稲嶺知事が就任するや再選定が画され、去る三月十一日、カラ岳陸上を建設予定地とする決定が選定委員会によって下された。
三里塚では、暫定滑走路計画の発表以降、昨年十二月、工事を強行した。四月から東峰で農家、出荷場、らっきょう工場、養鶏場、畑をフェンス(鉄板)で囲い込む工事を行うと発表した。これに対し、東峰区区民関係者有志一同の名で三月三十日、抗議の申し入れ書が提出された。しかし、公団・運輸省は、四月十七日、囲い込み工事を強行し始めた。これに対し、現地支援連絡会議は、緊急抗議行動を行った。さらに四月二十三日には、「生活破壊を許すな!」と三里塚・東峰部落で現地調査と交流が行われ、反対の陣型が整えられつつある。
このように、全国の空港の新たな動向に対して、全国の闘いの結合が呼びかけられている。 (関西M・F通信員)