どうすれば通貨不安は解消できるか
祖国琉球の世界における地位


陸の小さきを憂うるなかれ、太洋の広きを知れ!偉大な祖国LOOCHOOそこには無限の宝庫が眠る

by NUKA DUNAN
野底土南著
琉球独立党中央委員長

表紙原本画像


独立十訓

1.独立なくして人立たず
 何故なら独立尊厳なきものは人間でなく、動物だから。
邪蛮(ジャパン)復帰は他力本願・劣等感・無知・無能・怠惰・奴隷根性、厚顔無恥等を斉らす邪蛮教育罪業の帰結。真の人間改造のためにも吾々は独立を必要とする。道理国家琉球共和国万才!

2.独立なくして権利なし
 何故なら一切の権利は国が付与し、保障する。但し、真に保障できるのは、琉球人民の発意による琉球共和国だけだ!

3.独立なくして平和なし
 何故なら和戦の大権は国に属するから。この362年に及ぶ外国武力支配、殺りくの苦しい体験から真に恒久平和をうち建てんと欲せば、完全主権国家たる琉球共和国の創建あるのみ。

4.独立なくして繁栄なし
 何故なら経済の大権(財政・金融通貨・通信・運輸・教育・資源等の管理権)は国に属するから。
尖閣一兆ドル油田、西表四兆ドル銅山を思え!
重税インフレ強奪国家(邪蛮国)に見切りをつけ、無税・安定・恵与国家即ち琉球共和国をうち建てよう!僅かばかりの為替差損補償に甘んずることなかれ!

5.独立なくして実質平等なし
 何故なら差別そのものが国家権力の作用だから。
いや逆に独立できないから差別と軽蔑を受けるのだ!「琉球人を甘やかせるな」とか「国でもないのに主席とか………」「里子に出した子供が帰ってくるのにアイスクリームをたくさんやれば腹をこわす」とかさんざんに侮蔑されているのをなんと心得るか? ジャパニーは、琉球人は本来別個の民族であったことをちゃんと知っている。歴史は争えない。屋良ボンクラ、ペテンを先頭に自ら「日本人」と称しても、アチラはそう見ていない。アワレ忠犬沖縄県(ウチナーイングワー)!「琉球処分」とか泣きごとを言うなかれ! 独立できないから処分を受けるのだ!!

6.独立なくして自由なし
 自由すなわち、必然をしり、これを応用して、オノレの政策を完全に決定できるのは、主権国なかんずく、道理国家だけ。武力より道理へ! 軍事野蛮国家より平和道理国家へ!

7.独立なくして友好互恵なし
 何故なら、わが琉球民族利益に即応すべく、外国と友好互恵を楽しむためにも、吾々は外交権を必要とする。この外交権も、主権国の地位より生ずる。
 世界の大勢は、被抑圧民族が独立する方向に進んでいる。吾々は孤立しているのではない。世界には、アジア、アフリカ、ラテインアメリカ諸国等、かって吾々と同一境遇にあった国々が大勢だ。「民族自決の原則」と「主権平等の原則」は、わが民族の伝統に全く適合する。真の民族主義は真の国際主義に通ず。

8.独立なくして科学なし
 何故なら、わが琉球民族利益に奉仕する科学、例えば地下資源、殊に海洋に眠る巨大な石油資源の開発等、巨額の資金と研究開発体制を必要とする。今日の教育制度では到底無理。政府予算の過半は教育予算が占めるが、その教育が無気力、琉球民族否定、ジャパン優等、琉球劣等の恐るべき動物教育を行っている。まるでアヘンだ。この100年に及ぶアヘン症状から人間を、科学を解放するためにも、吾々は独立を必要とする。

9.独立なくして文化なし
 何故なら、文化とは前各項の集積総合だから。世界一の生活水準、世界一の文化を創造できる物的基礎と民族伝統(道理)は既に与えられている。ただ、足りないのは人間の自覚だけだ!
自覚せよわが民族の文化遺産と資源の偉大さを!!

10.独立なければ何もない
 何故なら、以上見たように、人間としても、民族としても、独立なければ人も民族も立たない。
要するに何もないのだ!!

独立十訓原本画像


琉球独立党綱領
I.道理の支配する社会と国家、琉球共和国をうち建てよう!!
 系1.米日帝共同支配を廃絶し、完全独立主権国家をつくろう!
 系2.武力より道理へ!
 系3.民族自決こそわが憲法!
 系4.一切の権力を琉球人民の手へ!
II.恒久平和友好互恵をかちとろう!!
 系1.永世中立保障を世界各国より勝ちとろう!
 系2.国連に加盟し、平和と安全をかちとろう!
 系3.独立なくして平和なし!
 系4.独立なくして友好互恵なし!
 系5.アジア、アフリカ、ラテインアメリカ諸国と連帯しよう!
 系6.人民の手による国防を勝ちとろう!
III.税金等収奪のない国を作ろう!!!
 系1.経済自立なくして独立なし!
 系2.収奪国家より恵与国家へ!
 系3.西表4兆ドル銅山、尖閣1兆ドル油田等一切の重要資源を社会化しよう!
 系4.即時、通貨の発行管理を実行しよう!
 系5.外為、貿易の管理を実行しよう!
 系6.関税政策を強化し、生産力を発展させよう!
 系7.消費者物価安定、為替安定資金を創設しよう!
 系8.一切の重要物資の生産共有体制の一元化と合理化、価格規制を実行しよう!
 系9.戦争損害300億ドル、戦後の損害の完全補償を実行しよう!
 系10.経済の計画化、財政金融の一元化、能率化を実行しよう!
 系11.円切換はジャパンの支配に屈服するだけだ!
 系12.受託者階級の監視強化と官僚主義の打破!
 系13.公正な経済秩序と公正な配分!

琉球独立党綱領原本画像

三星天洋旗

LOOCHOO共和国々旗(別名.三星天洋旗)の紹介

 バック(背景)の青色(sky blue)と紺色(naby blue)はわがLOOCHOOの美しい空と海、則ち大自然を象徴し、もって吾々のウヤファーフジ(祖先)がかって、「船をもって、万国の橋となし、異産至宝千方せつに集めた」大海洋民族としての気宇壮大を示す。

 三つの星はわがLOOCHOO民族の理念を象徴する。先ず、右端の白い星は、わがLOOCHOO民族の偉大なる理念則ち、「道理」を示す。道理の道は、moral則ち道徳であり、理はREASON則ち、理性であり、この「道理」は、わがLOOCHOOが世界に誇ることのできる偉大なる文化遺産であって、今日でも、どんな田舎の人でも、「道理」という語は、日常語として使用され、かつうけ継いでいる。
 その源は、多分15世紀の中頃則ち、尚真王の時代にさかのぼる。則ち、往時の指導者は、内乱の胴乱の世にもかかわらず、敢て、武力を否定し、道理をもって、国歌と社会の指導理念と定め、これを最も徹底した形で具現した。この偉大なる道理こそ、今日の国連を支配している、原理則ち、「武力より道理へ」でなければならない。
 私は、この道理こそ、わが民族が創造した文化価値と認めたい。LOOCHOO民族の理念は、今や、世界普遍性をもつ理念でもある点に、尚更わがLOOCHOO民族の優秀性を協調したい。これを立証する何よりよい証拠は道理が、邪蛮の侵略にもかかわらず、今日、なお、「生きた言語」として、脈々と吾々の血肉となっていることだ。
 この理念は、決して輸入品ではなくて、わが民族が統治し、かん養したわが民族精神=LOOCHOO魂のエっセンスであることをいくら強調してもしすぎることはない。この意味から、他の二理念に対して最高の地位をもつ理念であることを理解して欲しい。また、このことを示すため、他の2星よりもひとまわり大きく、しかも、他の2星とも、すべて、白いフチドリをもっていることは、この最高理念「道理」に裏づけられたものであることを示している。
 赤い星はLOOCHOO民族の独立尊厳至高=主権(Independence Dignity=Soverignty)及び民族の栄光のために、梯梧のような真紅の情熱を捧げることを示す。同時に、当面の中心課題は何はともあれ、独立主権国家の建設であるので、これを中心に位置せしめた。これなくしては、道理の賜杯も、平和と繁栄も達成できないからだ。そうだ!道理にうちづけられた情熱=実践理性こそ、すべてLOOCHOO人に課された責務であり、かつ栄誉だ!ちょうど太陽のように、燃えさかるあの情熱を、トコトンまで燃焼させよう!偉大なるLOOCHOO共和国をうち建てるまで!いや、永遠に!
 黄星は、平和と繁栄をあらわす。動物的経済膨張を望むものでは毛頭ない。あくまでも、道理に裏づけられた平和と繁栄だ!世界有数の銅、石油資源と、世界第一級の「道理」国家−−わがLOOCHOOは、物心両面において、世界第一級の国歌を創建すべき礎は、既に与えられている。三星天洋旗は、正しく汝の道しるべだ!オノレの価値にめざめよ!
三星天洋旗は、永遠に、わがLOOCHOO民族を導くであろう。


LOOCHOO共和国々旗の紹介原本画像


序文

愛 す る 同 胞 へ

 内外の情勢は刻々、われに有利に展開する。
「吾々の偉大なる祖国LOOCHOO(琉球)」を既に脱稿して、発行せんとしている現在、通貨問題が新たに登場して、わが同胞の苦しみは一段と酷しさを加えた。
 止むに止まれず、この問題に対する学問的掘り下げと、目下吾々の為すべき手段方法を世に送る。このささやかな小冊子は、必ずや、わがLOOCHOO(琉球)民族を救う指針となるものと確信する。
 くりかえし、読まれてすぐ行動にたちあがって下さることを願う。

  1971年10月1日

NUKA DUNAN 



序文原本画像


目    次

第一篇
 どうすれば通貨不安は解消できるか。
( I )今こそ価値の本体が何であるか。
そして、その価値を回復保全するには、どうすべきかを真剣に考えるべき絶好のチャンス………1
( II )琉球民族の精神病と愚鈍性…………………………………………………………………………………5
(III)どうすればよいか……………………………………………………………………………………………6
(IV)屡々表明される愚問・疑問について………………………………………………………………………7

第二扁
 世界にはどんな国々があるか。
  そして、世界におけるわが琉球の地位はどうか……………………………………………………………11

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-1-

どうすれば通貨不安は解消できるか

( I )今こそ、価値の本体が何であるか、そしてその価値を回復保全するにはどうすべきかを真剣に考えるべき絶好のチャンス

 近代国家−−世界の中で、経済の単位(国民経済)を成すところの国家、その反映である国際社会における地位則ち、主権国家が形成されてから、近々百年このかた、最も顕著なことは、商品社会における価値の一般的体現者である金(キン)が、本来の主である人民の手から中央権力(国家)に強制的にとりあげられ、代ってそれ自体無価値同然の紙片を強制的に適用させられ、飼い馴らされた結果、紙片に対する物神崇拝が定着しかかったことだ。然も、1946年以来、この物神崇拝が国際的規模で、米ドル紙幣(以下同じ。ドル債権をも含む。)に集中して、国家レベルですら、価値観がマヒしている状態だ。まして、権力に飼い馴らされやすい国民個々においておや。
 この価値意識のマヒ状況は、米国にとって、甚だ、好都合にも、外国から財貨用役の収奪をいとも容易に行わせた。この収奪総額はおそらく、千億ドルを下らないだろう。この収奪した財貨用役が、無謀な戦争、あるいは軍備に消費され、或は海外投資となり、国際インフレーションを撒き散らしている元兇であることをしらなければならない。
 そして、更に不幸なことは、この紙片を価値物とみなして、自己の通貨発行の準備資産として、大量にかかえている国々(殊に、ジャパンの如きは、その典型)が多いことだ。米国追随の資本制諸国は、正しく、恐怖の均衡(注1)の上に生存しているといっても決して過言ではない。このような状況の下で、なおも、米政府は頑迷にも金価格の修正を拒んでいるが、価値法則(等価交換)(注2)をいつまでも、権力づくで抑制できる筈がない。(1968年3月の金プール組織の解体や、今年(1970年)8月15日のニクソン経済政策にみられる金兌換停止は、その不可避性を示す。)
 注1)ドル債権を有している国が、アメリカ政府に対して、ドル紙幣の代りに、金を求めた場合アメリカ政府はそれに応ずることができない。強行すれば、アメリカ政府は破産する。そうなると、自国もまた破産する。このような恐怖があるから、止むを得ず、金交換を手控えるようになって、今日のドロ沼にはまりこんだ。
 注2)商品社会(社会成員の需要のためでなく、私的利益追求目的のために生産することが原則とされる資本制社会)で行われる商品交換(貨幣を媒体とするときは売買)を律する法則のこと。例えば

米10kg=金2.2g=本1冊

$2.50

なる交換または売買が行われる根拠は何だろうか。則ち、異種異量の商品が現実に交換、また売買されるのは何故だろうか? 米10kg:金2.2g:本1冊 夫々に共通の尺度たる何かが価値である。然し、近代国家は本来の価値物である金を人民の手からまきあげて次のような交換取引を強制する。


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-2-
米10kg≠紙片(不換紙幣)

このことが既に、収奪であることは自明でしょう。紙片の購買力が怪しくなると、合理的経済人は次のように本来の価値物へ転化する。則ち、

紙片→金 ∴米10kg=金2.2g

と、価値法則は依然働いていることは上式が示すとおりであって、不等価交換は結局のところ破綻せざるをえない。
 このような背景の下、米国政府は、世界各国に対して金兌換の停止を宣告した。
目先の現象にとらわれたわが琉球のインチキ教員ども、公務員労組、商工会議所、政党、琉球政府当局は、「円への切換」以外に、対策がないかのように吠え立てる。果して、「円切換」が問題の解決になるだろうか。既に述べた、国際通貨としてのドル紙幣の価値の喪失、このような不換紙幣を価値物をみなして蓄蔵し、不換紙幣を発行している資本主義諸国‥‥‥‥。通貨不安は、単にドル紙幣に止まるものではなく、世界的な通貨危機であることを悟るべきだ。しかも、より大事なことは、世界経済における商品の流通を阻む経済ブロックや関税または、非関税障壁の再構築強化と国際独占資本の暗躍だ。今日の情勢は、ちょうど第二次世界大戦前夜に酷似する。
 この第二次世界大戦の原因を反省して、うち建てられたIMF体制は、今や、創設者である米国政府自身の手によって破られつつある。何故にそうか?。多くの論者は、米国政府の国際収支に関する節度にあると非難する。併し、この避難は、米国政府の道義心だけを焦点にしぼっているという点で極めて不十分である。経済学上、乃至経営学上の批判論点は、価値法則の貫徹を妨げる米国の強引な、金政策にあること並びにプレトン、ウォズ協定に定めた米国の金兌換義務を担保すべき強制措置の欠如にあることをこの際、しっかり理解する必要がある。価値の現実の炎である金を離れて、不換紙幣=収奪道具たるドル通貨を国際通貨ないし準備資産として蓄蔵することの矛盾、またこのような、不等価交換を予防できなかったIMF体制。要するに価値法則を無視したIMF体制に、今日の通貨危機の原因を求めるべきであって、円への切換は何ら問題の解決にならないことは明かである。このことを端的に示すのが次の主要国の金、外資ポジションである。


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-3-

表(1)
 金、外貨ポジション 1970年末 (単位 100万ドル)
 金、外貨合計う ち 金金の割合(%)平均を上回る国
 資本制国合計 81,15537,18045.8 
アメリカ11,70111,07294.6 
イギリス2,5611,34952.7
フランス4,7893,53273.8
西ドイツ12,4353,98032.0 
イタリア4,9462,88758.4
スイス4,7022,73258.1
カナダ3,82879120.7 
ジャパン3,72053214.3 
オーストラリア1,33523917.9 
ブラジル1,006454.5 
インド94124325.8 
タイ8829210.4 
アルゼンチン48314029.0 
フィリピン2515622.3 
アラブ連合1358563.0


表(2)
 アメリカの金ポジション  1968〜70 (単位 100万ドル)
   1968年  1969年  1970年 
準 備 資 産
 ┌ 金
 │ 外貨
 │ IMFゴールド・トランシュ(注1)
 └ S.D.R(注2)
    合計(1)

10,892
3,528
1,290
   −
15,710

11,859
2,781
2,324
   −
16,964

11,072
629
1,935
  851
14,487
対外流動負債
   対外国通貨当局
   対外国民間
   対I.M.F
    合計(2)
    差引(1)−(2)

12,481
19,381
 1,030
32,892
−17,182

11,994
28,224
 1,019
41,237
−24,273

20,066
21,795
  566
42,427
ー27,940
(Federal Reserve Bulletinより)

 注1 IMFに対する金債権
 注2 IMFを介して外国へ貸したドル債権。結局、IMFに対する金債権となる。

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-4-

 表(1)が示すところは、1970年末現在で(1)資本制諸国の金外貨合計は、811億5千5百万ドル、そのうち金は371億8千万ドル、従って、金の構成費率は45.8%である。即ち、これが資本制諸国の平均構成比率であること。(金の評価は純金1トロイオンス35米ドル。1トロイオンスは約31.1g)
(2)この平均構成比率を上回る国は、米、英、仏、伊、スイス等僅かであること。
(3)殊にジャパンは14.3%であって、四流国であること。この傾向はこの8月15日以降、急速に低下している。(5%前後まで低下したといわれる。)
(4)概して、旧連合国が、依然、金ポジションの優位を保持していることと、なかでもフランスの優位性は際立っている。表見上、米国の優位は、IMF体制の矛盾を示すものであって、その正体は表(2)米国の金ポジションによって仮面が剥がれる。つまり、IMF体制が正常に機能していたならば、米国の金ポジションは0になっていた筈である。併し、現実は、マイナス279億4千万ドル、即ち、量にして約2万5千トンの金に相当する。この量は、1968年1ヶ年間の資本性諸国全生産量の約20年分に相当する。但し、民間退蔵の金は、公機関保有量の数倍に及ぶといわれる。  金もまた他の商品と同じく、人間労働によって生産される以上、生産条件による価値の変動はまぬがれない。米国政府が、金1オンス=35ドルと決定したのは、1934年1月末であって、一方米国の消費者物価指数は、1934年を100とすれば、1970年では267.43と約三倍近くも上昇しているところからして、金価格のくぎづけがどんなに無法であるかが想像できよう。まして、今日、最も豊鉱かつ、低コストを以ってしられる南アフリカ連邦(資本性国家全体の生産量の約70%を占める。)ですら、生産の伸びが、鈍化していること及び、世界的なインフレから、オノレの財産価値を保全するため、民間の金需要は1960年以来急激に高まり、ゴールドラッシュ(金騒動)をまきおこしているところからして、早晩、金価格の修正はさけられない。(これこそ価値法則の貫くところである。)
 次に、ジャパン円の将来を展望しておこう。円は現在のところ一見強いように見えるが、これには、為替管理という強力なカラクリがあることを先ず知る必要がある。第二には次の表が示すように1960年来、1970年までの11年間に、卸売価格(輸出に関連する価格)の購買率は13.7%と、他の諸国に比し、最低であるのに対し、消費者物価のそれは76.6%と最高であること。このヒラキは蓄然性として、ジャパン国内では、高い価格で利潤を獲得したあと、海外では専らドル稼ぎのための、または国際競争に勝つためための二重価格がとられていたことを示すものといってよい。第三に企業の資本蓄積の度合を示す。資本構成比率は、他の先進諸国に比べ格段の差がある。第四に、自国内の資源−−殊に石油、鉄鉱石等の基本的資源が少いこと。第五に、技術投資が貧弱であること、第六に輸出輸入構造が、米国に偏していることは、今日の世界情勢−−経済ブロックと関税、非関税障壁の激化のなかで、ジャパン経済の先行は極めて心細い。国内では、過度のインフレーションが既に進行しているが、ドル・ショックを契機として、更に通貨、預金の膨張は著しく、景気浮揚策を目的とする大型財政インフレ策が、次々と敢行される情熱からして、ジャパン経済の矛盾(インフレと輸出不振、生産過剰、失業の増大等)は鋭くならざるをえない。かくして経済力の表現である円通貨の価値も、早晩下落せざるをえない。だから「円」への切換は何ら解決にならないのである。

各国の物価上昇率(1960〜1970)
 卸売物価消費者物価 卸売物価消費者物価
ジャパン13.7%76.6%  イギリス30.4%48.5%
アメリカ14.8%31.5%  フランス29.9%48.7%
西ドイツ25.4%31.4%  イタリア32.5%47.0%

(出所)三菱銀行「調査時報」

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-5-

( II )琉球民族の精神病と愚鈍性

 この362年に及ぶ外国支配の下に、殊に僅々65年間のジャパン化教育とその惰性延長にすぎない戦後26年間の忠犬(県)教育によって、わが琉球民族の精神病は、一段と高進した。要するに、琉球民族精神、民族文化価値の否定の上に、虚構された、ジャパン優等視教育は、ただでさえ、某国の悲歎にうちひしがれた琉球民族をまたぞろ、旧飼主=支配者である「本土」(殺魔支配時代は「国許(くにもと)」といったが、最近では、「本土」と造変語した。)の桎梏のもとへわが民族をひきずりこもうとする。この奴隷=動物性向を米日反動層は、巧妙に逆用して、復帰という名の奴隷化政策を公然と強行する。
 だが、米日間の経済矛盾は、不可避的に、外交、軍事面での矛盾へとエスカレートする。のみならず、琉球民族利益と邪蛮民族利益との相剋は、一層尖鋭化する。
 米国政府は、わが琉球を取引材料として、オノレの経済、軍事面での利益をジャパンからひき出そうとするが、ジャパンは、当初の予定に反して、なかなか応じない。そして、当の佐藤政権も、命、且夕に迫っている。更に米中接近は、この矛盾に油をそそぐ。このような情勢のなかで、わが琉球支配者(タキナムンヌチャー)どもは、依然、ジャパンへの隷従を必至として、オノレの民族利益を主張することさえできない。それどころか、専ら、ミジメな奴隷的陳情または抗議という形で、最も惨めな乞食同様の姿で東京参りをくりかえして、ただひたすら歎願するのみ。
 私は、ここで琉球人全般に通有する精神病を持に強調したい。琉球人は、既に述べた教育制度により、琉球人を卑しいものと自ら劣等視して、今日では、自ら琉球人と称することさえ、いみ嫌って「沖縄人」または、「沖縄犬(県)民」を名のりたがっている。そればかりではない。
地名から、人名まで、琉球本来の「音」や「当て字」まで改変して、邪蛮風のそれに置き換えて、すましこんでいる。この変化は何を意味するだろうか、くどいようだが、オノレの民族を否定し、反民族的態度をとることによって、更に換言すれば、邪蛮人になりすますことによって、ひたすら、オノレの動物的生存を維持しようとしているにすぎない。
 いみじくも、サルトルが、フランスにおける、ユダヤ人の精神病を分析して、あらましこういった。
「ユダヤ人は、フランスへ同化を求めてやまない。ユダヤ人はユダヤ人として他人種からも、同人種であるユダヤ人からも、ユダヤ人であることを発見されることを極度に恐れる。その病は、更に高じて、反民族(ユダヤ)的となる。彼らは、フランス国民であることを他に、認めさせたいばっかりに、ユダヤ人としてではなく、フランス国民の名においてナチスドイツと最も勇敢に戦い、而も、多くの犠牲を払った」と。このサルトルの分析はそっくりそのまま、わが琉球民族に当てはまる。この悲しい姿を、私はこう表現してはばからない。

 踏みにじられても、しぼられても、さげすまれても、殺されても、なおも母親ジャパンと慕うあさましさ!


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-6-

ともあれ、この病理は、世界の被抑圧民族(外部の権力により、同化を強いられたか、または、同化せざるを得ない境遇におかれた民族)にも、ひとしく、あてはまる。その典型例をあげrば、米国における、黒人、日系二世、琉系二世等々………
 この精神病は、最も冷厳であるはずの経済取引の分野においてすら災いする。
 わが琉球の場合に限って、展開しよう。今日国際情勢下では、
(1)わが琉球民族は、完全独立をかちとりうる有利な情勢が進行している。(米、日、中の矛盾と琉球内部の矛盾)
(2)わが琉球には百万同胞をして、世界一の生活水準を永遠に維持せしめるにたる地下資源−−石油、天然ガス、銅、金、銀がある。
(3)わが琉球は、第二次世界大戦において蒙った戦争損害賠償請求権が少くも300億米ドル以上ある。但し、本請求権は、琉球民族の独立によってのみ現実のものとなる。復帰即ち、邪蛮民族の地位では成り立たない。そして、わが琉球と邪蛮との間では、未だ、戦争損害賠償問題は、解決していないし、また、邪蛮が、わが琉球に対して、主権を主張しうる法的根拠もない。
(4)わが琉球の地位は、米日二国間で決定できるものではなく、一にかかって、わが民族の意志にかかる。(民族自決の原則の外、カイロ宣言、ポツダム宣言、国連憲章がある。)
 このような有利な内外の情勢にかかわらず、愚劣な指導者(タキナムンヌチャー)どもは、迫りくる破局に直面しても、なお、邪蛮のお恵みとお情によりすがろうと、専ら平身低頭する。あたかも蠅のように。に通じないか?


( III )どうすればよいか−−−結論

 以上の行論から既に明かだが、結論をかかげておこう。

 独立すること、即ち、完全主権国たる琉球共和国をうち建てることだ。

 そして琉球共和国の名において、次の施策を断行することだ。
(1)独自の通貨−−例えば琉球リップを発行し、現存のドル紙幣を回収して、できる限り、金準備を高く保持すること。外国為替、貿易管理の実行。(貨幣価値の保存は全社会的に行なわれるべきだ。これ世界の動向なり。)
(2)米日双方に対し、戦争損害賠償300億ドルの請求を断行すること。(2)によって、尖閣油田、西表銅金銀鉱山の開発と当面の為替安定資金の資源を獲得できる。のみならず、わが民族の経済と精神の自立を担保する。
(3)一切の地下資源等重要資源の社会化と資源開発技術教育の拡充
(4)経済の計画化と金融財政の一元化。


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-7-

(5)国連加盟と国際金融機関の活用
(6)琉球が保有するドル紙幣に見合う金(1オンス=35ドルの割合)の回収保全策。
プレトンウッズ協定による、金1オンス35ドルの約束を米政府に履行させる国際負債国会議の開催。(具体的には、米国政府保有金の国際管理を含む債権保全策。これこそが、失われた価値の回収保全策というもので、円への切換は問題の解決にならないことは明かである。為替差損の求償には必然的根拠がないことを知るべきだ。
(7)琉球共和国々営国際航空路線の創設。その収益が、どんなに巨大であるか、後日述べるであろう。
(8)物価安定基金特別会計の創設。
消費者物価、生産者の提供価格等一切を考慮して、円滑な経済運営を実行するため、巨額(当初少くとも1億ドル以上)の資金をあてる。
(9)賃金、物価の悪循環を切断し、公正な経済運営と公正な配分を実行させるための制度を創設する。
(10)琉球の永世中立保障条約(米、中、ソ、日を中心)のほか、各国との通商条約の締結。


(IV)屡々表明される愚問、疑問について

 わが同胞のなかには、次の愚問、疑問を表明する向きも少なくないので、敢て解明しておく。
(1)独立運動は時機が遅いではないか、逆にいえば、「復帰」は決まった。いまさらいくらじたばたしても始まらないのではないか。あるいは、もっと早く唱えてくれればよかったのに、等々。
【解】この種の愚問は、第一に、自己の利益即ちその総和である琉球民族利益を、破局から守るため、何を為すべきか。また、何が民族利益であるかについて何も知っていないし、また仮りに知っていたとしても、そのために、犠牲を払うことを嫌がっていることを示すものである。第二に、民族自決の原則、即ち、琉球民族の利益が奈辺にあり、如何にすればこれを保全できるか、換言すれば、一切の政治、経済、文化等各般に及ぶ決定権は、米日政府にあるのではなく、実に、吾々琉球民族自身にあることを理解していない。第三に(II)章で分析したように、今日の琉球人は、この362年に及ぶ、外国の支配によって植えつけられた劣等感(琉球人は劣等、邪蛮優等、飴利漢優等)にうちひしがれて、琉球民族の権利、利益を主張することが恰も、犯罪であるかのように恐れている。より進んで、自ら「日本人」と称することによって、即ち、「日本人」になりすますことによって、劣等感を排除しようとする。この精神(病)の帰結が「復帰」であることは明らかだ。第四に、今日の病める琉球人は、現代に対する時代認識が、極めて貧弱、または時代錯誤である。反面からいえば、琉球民族の歴史に対する理解、また、それからくる教訓を、正しく、汲みとろうとしない。これは第三の精神病が災いしているのだ。「歴史」を売り物にしているインチキ文化人にもその責任の一半がある。たとえば、「琉球処分」という「泣きごと」「うらみつらみ」は迷血


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(明治)政府に対する非難であるが、この発想は、しょせん、支配者の道義心に対する訴えに終始して、何故に、この種の処分を受けたか。また何故に差別や侮蔑が加えられたか、何故に、そてつ地獄を招いたか、逆にいえば、この種の不利益処分を排除するには、どうすべきだったか。更に進んで、このような非道な搾取、侮蔑、殺りくを実行した迷血権力構造はどうなっていたか。一般に国家権力とはいかなるものかなど、より高度の思想の展開が必然的に生じる筈である。そして「現代」は如何なる時代であるか。
 そしてわが琉球民族のもつ世界史的意義は何かをも。ドルショックによって、「経済的琉球処分」という新語が登場した。これは、邪蛮政府に対する非難であるが、すなわち「復帰までは為替レートは変えないとした約束」の違反、即ち道義上の非難に終始して、それ以上どうすべきかについては一切思考力をめぐらそうとしない。このような、無思想、無知、無気力、他力本願では、琉球人は永久に救われない。所詮は、動物が餌を求める、あのわめきに過ぎず、自己の権利、利益を主張し実現できない悲しき沖縄犬(県)(ウチナーイングワァー)と軽蔑されるのが「落ち」だ。
(2)わが琉球には資源がなく、また通貨(カネ)もないので、自立できないから、独立は無理だ。だからジャパン復帰はしかたがないではないかとの疑問。
【解】わが琉球に資源はないとの断定は、誤りである。現在、知られている資源だけでも、次のようなものがある。
(1)西表島に埋蔵する銅4億トン……これは1968年1ヶ年間の全世界(共産圏をも含む)生産量520万トンの実に80年分に相当する。更に金、銀埋蔵の可能性もあると権威ある筋は表明している。就中、この銅山の経済上の有利性は、第一に港湾に極めて近い地域に銅鉱床が存在すること。第二に、露天掘が可能なこと。第三にわが琉球の周辺には銅需要国がひしめいており、銅の国際市場での供給者の地位は、極めて安泰であり、且つ、年々才々の需要の伸びは、電気消費量の伸びと比例して、将来、低下することは予想されないこと。
 私は、これら一切を考慮して、現在時価四兆ドル以上の財産と評価する。
(2)尖閣諸島の海底油田
 専門科の報ずるところでは、その埋蔵量はアラビア半島全埋蔵量に匹敵するといわれる。
(現在しられている世界の約60%年利権収50億ドル以上。)更に加えて、アラビアのそれより、良質(低硫黄)であること。その評価は一兆ドル以上とされる。(1)(2)合計で5兆ドルを越える。銅にしろ、石油にしろ、いずれも世界第一の埋蔵量を誇る。
 この天与の一大資源こそは、わが民族が、この362年の長さに亘って、外国支配に呻吟することを余儀なくされたところの貧困を根本的に解消する物的基礎であることをしらなければならない。而も、今日の法制の下では、この種の地下資源の管理権は、中央政府(国家)に属するので、復帰すれば、当然ジャパン政府の管理下におかれて、琉球とは無縁となる。独立以外にこの天恵を、わが貧しい民族に分ち与える方法がない。即ち、琉球共和国を創建して、これらの資源は勿論のこと、これから、続々発見される重要資源は悉く国有化して、琉球共和国の名において、これを開発管理するならば、年間少くとも、100億ドル以上の収益をあげることがきわめて容易である。


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而も、その開発資金は、第二次世界大戦によって、わが民族が、蒙った戦争損害賠償額300億ドル以上の債権(これも、独立しなければ成立しないこと、すでに述べたとおり)を以て充てれば、それこそ、自力によって開発できる。断っておくが、この損害賠償請求権は、被害者の地位において、加害者である米日双方(連帯債務者)に対して、堂々と胸を張って請求できる権利であって、陳情、歎願といったような卑屈なねだりとはわけが違う。
 この債権の実現は、困難であるとする愚問に対してもこの際、解明しておくことが必要だろう。
 即ち、琉球共和国政府は、国連に加盟したら、国連総会、その他の機関(例えば国際司法裁判所)を100%活用して、加害者である米日双方に債務履行を強制するキャンペーンをくりかえせば、面子にこだわる大国のことだから、賠償せずにはおれない。これには、いくたの先例がある。およそ、国家というものは、面子を重んじる。他国へ損害を加えておきながら、その賠償の責に任ぜないということはありえない。また、別の面、例えば領土所在の債務者所有財産を国際法手続に準拠して、差し押える等、現実的強制の手段もあることを付言しておこう。要するに、債権は、必ず実現できるし、また、実行しなければならない。目下問題となっている対米請求権なんぞ、米国の妾のような邪蛮政府の態度では、適当にゴマカサれるのが落ち。第二次大戦の損害は、勿論のこと、戦後現在までのあらゆる損害が、琉球共和国の名においてのみ最も確実に実現できる。
 通貨(カネ)がないというのは、反面からいえば琉球は米日の援助がなければ経済が成り立たないという意味をも言外に、におわせてるように思われる。このことをも含めて、解明しておこう。第一に通貨は、独立することによってのみ、自ら通貨を発行管理し、その価値の保存等のため、金準備を厚くし、(これらの権限は、国家の権限であって、通貨主権とも呼ばれる。)もって、民族の財産を保全することは、勿論、経済の開発、景気の浮揚、完全雇用等、要するに人民の経済と、その蓄積を振興または保全できる。
 琉球が貧しいのは、通貨(ジン)がないからではなく、自ら通貨と経済を自主的に運営できないから貧しいのであって、独立することによってのみ、自主的に通貨を創造し、経済を振興させ、人民を豊かにすることができるのだ。逆に、円への切換はジャパンの支配に屈服することを意味し、ジャパンの野蛮なインフレ政策によって収奪されるのが落ちだ。既に前項で述べたとおり、琉球は米日の援助がなくても、自立できる程の資源と、債権をもっているのであって、将来は、援助を受けるという弱い立場から、逆に、他に援助を与える名誉ある地位に転化するであろう。
 要するに病める琉球人の曲った根情をたたき直して、誇り高い、世界のリーダーとなるべき人間へ、また貧しい世界水準から、世界一の水準へ引き上げるためにも独立は不可欠であるということだ。
 「人民独立心なくして、国建たず」個人の段階でもそうだが、民族というまとまりでも、尚更、独立心−勇気−創造心−誇り高い人間としての尊さこそは、いつ、いかなる時代にも必要だったし、今後とも永遠に必要と思われる。

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 この独立独行、勇往邁進の気風を鼓舞して私はこう詠んでみた。
外部の力ばかりて、乱り咲ちゅたる悪の花
いかでか恃まざらん、おのが知恵と力

ゆすぬちからばかりてぃ、みだりさちゅたるあくぬはな
ぬがしたぬまん、どうぬちえとちから
 いまや、世界情勢は、わが民族の独立達成に極めて有利に進んでいる。殊に最近のジャパンにおける政治情勢は、返還協定批准阻止の方向へ一段と強く進んでいる。同時に、わが琉球内部でも、円変動相場制移行に伴い、ジャパン政府に対する不信の念は、急速に高まり、さなきだに、経済の破たんを招く復帰に対する不安は、一挙に爆発寸前まで追い込まれた。これはたんに、事業経営者だけにとどまらず、復帰を唱えたところの当の公務員を含む、あらゆる階層にまで及んでいる。この内部矛盾は、刻々と圧力を増して、やがて社会を変革する巨大なエネルギーへ転化する。わが同胞の多くは、返還協定の批准阻止によって、再び、混乱のさなかにつき落とされて、はじめてわれにかえるだろう。この時こそ、人は自分が琉球人であり、琉球民族の一員として、自分自身の国をうち建てなければならないと、はじめて悟る。この時の民衆の心は、世界における琉球国民として、誇り高い、独立心の高い人間として再登場するにちがいない。
 民衆の心には偉大なる琉球独立党のシンボル−−道理・独立・平和の三星天洋旗が、力強くはためくにちがいない。


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世界にはどんな国があるか
そしてその国民の生活水準はどうか
先ず、その総数をつかんでおこう。

1970年10月31日現在 

  主権国総数…………………………………………………………143国(注1)
  国連and/or国連機関加盟国総数…………………………………137国(注2)
 (注1)主権国とは独立国と同じ。他国に支配従属されていない国のことで、独自の領土、独自の国民、独自の政治組織決定権をもつ国。
 (注2)そのうち、2国は主権国ではない。その2国とはソ連のウクライナ、ベルロシア両共和国。
 国連創設の際、大国間の合意により、ソ連の票決権を加重するため、特に加えられた。
 上記のほか、近い将来、主権国となる予定または可能性ある国は10国をこえる。これらの国の特長は、吾々と同じく、他国の野蛮な武力支配下にあり、政治、経済、教育、文化等あらゆる面において支配従属を強いられている。そのうち主なるものを掲げて参考に供しよう。
国   名人口(千人)面 積 Km2状   況支配している野蛮国
アンゴラ
(アフリカ)
5,4331,246,700独立斗争中ポルトガル
ギ ニ ア
(  〃  )
('68)52836,125
モザンビーク
(  〃  )
7,376783,030
ペ リ ゼ
( 中米 )
11622,965英領ホンジュラス
1970年中独立の予定
イギリス
アファル・イツサ
(アフリカ)
('64)8622,000旧名ソマリ
独立斗争中
フランス
南西アフリカ
(  〃  )
594824,295独立斗争中南ア(R)

 (その他は略する。人口は1969年のもの)

 ところで、生活水準を示す一番よい指標は、1人当りの平均年国民所得と、1人当りのエネルギー平均消費量を国別に比較することだ。エネルギー消費量は、通常、石炭換算して1人当りkgで表わす。以下の比較で、人は、小国の人民が大国の人民をはるかにしのいでいることを発見するでしょう。
 そうだ、今日の世界では、大国は、野蛮な軍備と一部のグループのために人民大衆の資金と税金を浪費して、彼等の生活を圧迫しているのが通例。今日の世界は道義が支配する時代であるから、小国の政治の方が大国より、却って道義の面からもすぐれていることがわかる。要するに、今日の世界では、小国の人民の方が、大国の人民より、生活水準が高く、またおおむね、特別の鉱物資源か、特殊の地理的有利性を有している国の方が、そうでない国より豊かであることを知るでしょう。殊に、吾々の祖国琉球の地位{世界の国々と比較した場合のそのランク(等級)}はまことにすばらしい。
それに入る前に主権国の年令を調べよう。
(1) 国の年令 ーその1ー 国  % 
 第一次世界大戦(1914〜1918)後独立した国の数8862
 第一次世界大戦前独立した国の数5538
 143100


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(2) 国の年令 −その2− 国数  % 
 第二次世界大戦中またはその後独立した国の数    平均20才8056
 第一次世界大戦〜第二次大戦前まで独立した国の数    50才86
 古い国                      60才以上5538
 143ヶ国100%
  ('69年中頃現在)
(3)人口10,000千人以下の国 ________________ 93  66 
 (うち1,000千人以下の国)     (琉球の地位)    (28)(20)
 人口10,000 千人超 〜20,000 千人以下 18  12 
 20,000     〜30,000      9  6 
 30,000     〜40,000      10  7 
小計 130  91 
 40,000     〜50,000      1 
 50,000     〜60,000      4 
 60,000     〜90,000      0 
 90,000     〜100,000      2 
 100,000     〜200,000      2 
 200,000     〜250,000      2 
 250,000     〜500,000      0 
 500,000     〜730,000      2 
小計 13  9 
 143ヶ国  100% 
(4)面積からみた国の大きさ(Km2
2,000   (注 比較せよ琉球2,3882)以下14 
2,000 超〜100,000 以下(琉球の地位)34 
100,000  〜500,000    48 
小計 96 68 
500,000  〜1,000,000    18 
1,000,000  〜2,000,000    15 
2,000,000  〜5,000,000    7 
5,000,000  〜10,000,000    6 
10,000,000  〜  1 
小計 47 32 
143ヶ国100%


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(5)一人平均所得(米ドル 1968年)の比較(注:琉球国民$578)
  国によっては国民所得統計不備の国もかなりあるため、
  資料の分明せる77カ国について、所得のグレードと国の数を示す。
 国数
 100ドル 以下 6 
100ドル超〜200      14 
200   〜500      21 
500   〜1,000     (琉球の地位)10 
 小計5166
 1,000   〜1,500      8 
 1,500   〜2,000      11 
 2,000   〜2,500      3 
 2,500   〜3,000      1 
 3,000   〜  3 
 小計2634
77ヶ国100%

(6)1967年一年間における一人平均エネルギー消費量(石炭換算kg)の比較
 国数
100kg以下の国 34 
100超   〜200kg以下  16 
200    〜500     22 
500    〜1,000    (琉球の地位)15 
小計8773
1,000    〜1,500     8 
1,500    〜2,500     3 
2,500    〜3,000     3 
3,000    〜3,500     3 
3,500    〜4,000     5 
4,000超      10 
小計3227
119ヶ国100%
  (7)わが琉球国の総合的地位

  人口の大きさからみれば世界第113位、面積からは世界第131位、だが所得水準からみれば世界第30位。

 いま、吾々に最も近い国々の状況を対比してみよう。わがLOOCHOO国が、どんなに、すばらしい地位にあるかを、とくと、ごらんあれ!

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  (8)人口基準による小国順位とその生活水準
       R.共和国  K.王国
       D.大公国  UK.英連邦内独立
世 界 最 小 国 比 較
順位独立年または
完全自治年
国 名政体人口
(千人)
年 度面 積
(Km2
1人平均所得$/年米ドル
(1968年)
1人平均
エネルギー
消費量Kg
(1967年)
租税の有無国連機関
加盟の有無
(1969年)
1 バチカン市国R1('69)0.44    
21968ナ ウ ルR6('68)222,500 4,000
3350サンマリノR18('69)61  
41278アンドラR19(〃)465   
51918リヒテンシュタインD21(〃)157  
6900モナコD23(〃)1.6  
71970トンガK83(〃)700  
81965モルジブK108(〃)298  
91970ベ リ ゼUK116(〃)22,985   
101962西サモアUK141(〃)2,842 97 
111966バルバトスUK254(〃)430360 498 
121968赤道ギニアR286(〃)28,000 155 
131944アイスランドR303(〃)103,0001,524('67)3,824 
141964マ ル タUK323(〃)316486 781 
151815ルクセンブルクD336(〃)2,5861,695   
161965ガンビアR357(〃)11,295 51 
171954スリナムR389(〃)163,265279('63)317  
181968スワジランドR410(〃)17,363155('66) 
191960ガ ボ ンR485(〃)267,667200('63)317 
201970フィジーK510(〃)18,272   
211961クウェートK570(〃)20,7703,858 6,648
221966ボツワナR629(〃)572,000  
231960キプロスR630(〃)9,251614 1,054 
241970ガイアナUK742(〃)214,969224 964 
25 ブータンK750(〃)47,00053('63) 
261963モーリシャスUK799(〃)1,865254('63)141 
271960コンゴ(プラザビル)R880(〃)342,000167('63)188 
281966レ ソ トK930(〃)30,35580('66) 
29 琉球 945('70)2388637('69)515 
301962トリニダードドバゴUKR1,040('69)5,128655('63)4,215 
311918リベリアR1,150(〃)111,369162 331 
321903パ ナ マR1,417(〃)73,952508 1,249 



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  (9)所得、エネルギー消費量基準による長者番付(上位10国)
順位国 名人口(千人)
(1969年)
平均所得(1968年)
米ドル
エネルギー
消費量Kg
(1967年)
特   性
1

クウェート(K)

570

3,858

6,648

石油産業
(税金を課さず、医療、教育一切無料)
2

アメリカ合衆国(R)

203,220

3,543

9,828

超大国
(戦争主謀国で税金が高い国)
3

スウェーデン(K)

7,980

2,821

4,787

鉄鉱石の埋蔵豊富
(社会保険水準の高い国)
4

チェコスロバキア(R)

14,420

2,495

5,487

工業国

5

カナダ(UKR)

21,090

2,400

8,060

農業国

6

ナウル(R)

6

2,500

4,000

燐鉱石
(税金を課さず、共同体精神にもえる楽園)
7

スイス(R)

6,230

2,294

2,762

精密工業

8

デンマーク(K)

4,910

1,941

4,264

農業国
(社会保険水準高い国)
9

フランス(R)

50,330

1,927

3,093

工業国
(農業の比重が高い国)
10

オーストラリア(R)

12,300

1,893

4,791

農業国

[ 参 考 ]
22

ジャパン(K)

102,320

1,122

2,323

工業国
(極端な官僚独裁国で、政治がおくれている)

 みなさんの常識を見事に破るデーター(資料)に接して、さぞかし驚くでしょう。第一にクウェート(KUWAIT)王国が、第一位であること、次位のアメリカを大きく引き離していることは注目すべきだ。この順位は当分変ることはないだろう。天与の資源の恵みと政治のあり方がどんなに人民の生活水準を永遠に担保してくれることか。この10カ国は極めて資源に恵まれている国でもある。だが、注目すべきは、この長者番付の中に小国が8カ国も入っていることだ。アメリカとフランスを除けば、人口基準からみる限り、全く小国なのだ。この小国に共通する特長は、社会福祉において世界第一の水準にあること。反面からいえば、軍事支出が少いことである。小国の人民こそ、今日では幸せな、高い水準の生活を楽しんでいるのだ。大国はみかけは大きいが、その国民は巨大な怪獣にさらわれた小羊にすぎない。
 若し吾々が、わが尖閣一兆ドル油田をわが民族のものとして、開発留保するならば、アラビア諸国の例から推論する限り、少くとも年間30億ドルを下らない利権収入が期待できる。というのはわが尖閣油田の埋蔵量はアラビア半島のそれに匹敵するといわれる。アラビア諸国の年間利権収入(68年)は年50億ドルをこえるから、いま、うちわにみてその60%として30億ドルとなる。年間30億ドルという金が、どんなに大金であるかをわが国の国民所得統計に即して説明しておこう。


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年  次単  位1968年1969年1970年 z年  z'年 
国民所得百万米ドル557.7637.2753.0753.04,653.0
人  口千  人965 1,052 977 945 945 
1人当国民所得米ドル578 653 770 3,971 4,924 

 いま、1970年(1969/7/1〜1970/6/30)の所得の水準が維持されるとして石油利権収入が毎年30億ドル入手すると仮定すれば、任意の年度z年(右端欄)のような国民所得が得られる。従って1人当り国民所得は$3,971即ち1970年水準の約5.2倍になる。尤も上記では30億ドルの資金が投資しなかったとしてであるから、これを100%投資すれば、少くとも30%以上の所得が期待できるから、1人平均所得は$4,924となろう。これは正に世界第1位となる。専門家の推定によれば現在既知の石油埋蔵量は、これから先30〜40年間に枯渇するという。つまり原油の世界市況は極めて吾々に有利だ。幸なるかな、わが油田の埋蔵量はアラビア半島のそれに匹敵し、しかも良質で、最も開発に便利な位置にあるといわれる。その評価額は1兆ドルともいわれる。
 この天与の資源こそ、わが民族がこの362年に亘って、屈辱と隷従を強いられたところの貧困を、根本的に解決してくれるものだ。クウェートの如き小国が、1967〜1968の1年間に隣邦の大国アラブ連合へ2億5千万ドルの経済援助をしている事実。国民からは一銭の税すら徴らず医療費と教育費は全部無料というこの事実。そして、何よりよい証拠にアメリカをしのぐ世界第一位の高所得、高水準の生活をエンジョイしている事実をしかとつかんで貰いたい。
 わが民族のボンクラ政治屋(タキナムン)どもは、よってたかって、人民から税金をまきあげ、オノレ個人とその支持者の給与の引上げに狂奔してわが琉球国の財政を破たんさせ、遂には上述の巨大な、民族利益を邪蛮へ売り渡そうとする。住民の福祉(幸福という意味)を本当に念願するならば、僅かばかりの援助に目がくらんで、上述の大利益を売渡すことはできないはず。どうも、わが民族は、1609年の殺魔(サツマ)侵略以来自分というものをもたず、専ら他力本願でかろうじて、動物的生存を図ってきたからその恐るべき歴史後遺症ともいうべき、依頼心が何よりも大きな災いになっている。邪蛮(ジャパン)なみというみじめな生活水準、上表でみるように世界第22位の低水準を目標とするごとき、全く馬鹿げている。
 吾々には、世界第一位の水準を享受できる石油資源があるのだ。そればかりではない。吾々は他国の援助など必要としないほど大きな力をもっている。乞食同然に、他人から貰うことばかり考えずに、少しは人間的誇りをもったらどうだい! 乞食ですら、家に帰れば子供に何がしかを施すことによって、人間が本来もっているプライドをいやすそうだ。わが琉球民族の指導者と自称する者なら、一人位このような人間的プライドを発揮する勇気はないだろうか?もう一つ、南洋(マイクロネシヤ)の更に南の赤道よりいくらか南のところに、ナウル共和国(島)が1968年に独立した。同島の面積は僅か20km2(那覇市の約半分)人口は6,516人(69年)で、敢然とオーストラリヤ、イギリス、ニュージーランドの共同支配から独立をとげた。島全体が燐鉱石でおおわれていて、この島の指導者は、他国の援助を必要としないことをいち早く看破して、独立の交渉を始めたのであった。


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当時僅か6千人、僅か20km2(那覇市の約半分の面積)の小島の人間のこの崇高なる独立自尊の姿、この栄光に輝く指導者と人民の尊厳に満ちた姿。何とけだかいことよ! これに比べて、わが琉球はどうだい? 人口は945千人にして彼の168倍、面積は2,388km2にして実に彼の120倍、而も1兆ドルの油田をかかえているというのに。
 既にみたように、現在世界143国(琉球を含めて)のうち、人口からいえば、第113位、面積からは第131位だが、所得水準からは、実に第30位にある。また、世界の現勢からみるに、世界143国のうち、人口1千万以下の国が94カ国で全世界の国総数の66%を占め、そのうち人口100万以下の国は28国で、全体の20%を占める。また、面積では100,000km2以下のが96カ国で、68%を占めそのうち2,000km2以下の国が何と14カ国もあるのだ。但し、面積の大小は、国民所得と直接関係がない。吾々の行く手には無限の宝庫というべき海洋と油田と西表の銅山が待っている。既に述べたように、吾々は世界第一位の生活水準と文化を創造できる基礎は既に与えられている。問題は意思の問題だけだ。事業経営者はもとより、労働組合の指導者諸君も、あまりに欲が小さすぎないか? 僅かばかりのベースアップ、またはわずかばかりの利潤の追求にあくせくせず、もっと高い賃金、もっと高い利潤を獲得せんと、どうして奮起しないのだ! 諸君らがせいぜい稼いだとしてもたかが知れている。而も税金として、利潤の場合は約50%、給与所得の場合は約30%がとられるだろう。邪蛮へ復帰(従属)すれば、税負担は更に重くなる。してみると、諸君らの手取り純収入は一体、いくらだい? ベースアップしたからとて、まるまる手に入るわけでもあるまい。それよりか、税金の一切ない国家財政を考えたらどうだ。既にアラブ石油産油国をはじめ、概して、小国がこれを実行している。これに反して大国ではそれができない。
 何よりも石油利権収入は、巨額であり、しかも年々才々と入ってくることだ。これを全額(最低年30億ドル)わが琉球政府国庫へ納めて、5億ドルは公務員諸君の給与に充て、残余の25億ドルはまるまる産業基金または公共施設に投下すればよい。そうすれば、住民から1セントの税金など不要だ。諸君らの給与だって、現在の5倍くらいひき上げてもよい。税金の撤廃によって、物価の下落は相当期待できるし、実質賃金は大いに高まる。おそらく実質賃金は7倍をこえるだろう。
 この賃金の一部で、例えば15億ドルの全地金を準備資産として独自の通貨−−例えば琉球リップ(琉球ドル)を発行すれば、信用の創造によって、少くともその5倍〜50倍以上の即ち、75億ドルから750億ドル以上の信用通貨(通貨で75億ドル、預金通貨で750億ドル)を創造できる。ジャパンが保有している金4億ドルと比較せよ! また保有外貨30億ドルと比較せよ!
 わが琉球は、ジャパンより金の保有率においても約4倍、金融力においても決して負けをとらない。否、吾々は断然優勢だ。琉球国が無税であること、資金力が優勢であること、生活水準が高い(世界第1位)ことの故に、世界の企業家が、競って、わが国に対する投資、または資金借隷のために殺到するだろう。まるで東洋のスイスだ。こうなれば国を富ますことは即ち人民の福祉と直結する。屋良政権のように「住民福祉」を餌に公務員本位の政治はやれない。民族の利益を僅かな金品とみすぼらしいジャパン政府の下僕という地位と引き換えに売り渡すことが是か、それとも民族利益を死守して、光栄ある地位を獲得し、以て、民族の繁栄を保全すべきか、諸君らは、正しく重大な二者択一を迫られているのだ。


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1971年10月1日発行

発行所 琉球共和国
那覇市久米町2-108
LOOCHOO 独立党教育出版局

著者 NUKA DUNAN

定価 50仙(セント)


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L I P





琉球独立党教育出版局


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