EMERALD(BERYL)


マーキス ノーマルカット 3.95ct

EMERALD(エメラルド)/和名 緑柱石/結晶系 六方晶系/モース硬度 7.5/
ベリルと云う鉱物のうちクロムやバナジウムによって深い緑色になった鉱物がエメラルドと云う宝石です。「傷の無いエメラルドは無い」と慣用句になるほど、エメラルドには傷や内包物が宿命的に伴います。なので傷を目立たなくさせたり発色を良くさせたりする目的で、オイル含侵と云うエンハンスメントが恒常的に行われています。勿論、無処理のエメラルドが無いわけではありませんが、ノンオイルエメラルドの鑑別は非常にシビアで、表面に手の油が付着しただけでも不可になるとまことしやかに囁かれているほどです。
歴史上最も重要な鉱山は、エジプトのクレオパトラ鉱山です。現在の主要な産地はコロンビアで、世界のエメラルドの実に70%をコロンビアのエメラルドが占めています。他にはブラジル、インド、アフリカ、パキスタン、アフガニスタン等ですが、余りにもコロンビアが有名過ぎて、日陰の扱いです。
コロンビアのエメラルド
各地のエメラルド
マーキス ノーマルカット 3.95ct
ザンビア産
ガラス玉みたいですねー。色の付いたオイルを含浸してこうなったのか、はたまた元々斑なのか……。
ザンビアはコロンビア、ブラジルに続く第三位のエメラルド産出国ですが、ザンビアのエメラルドは大半が密輸で海外に持ち出されると云う事です。こんな話を知ってしまうと、誠に以って後ろ暗い気持ちになります。
唯一の救いは、海外の取引業者の方が政府よりも真っ当な取引をしていると云う所でしょうか。
「上有政策、下有対策」はどこにでもあるものですねー。


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