SYNTHETIC QUATZ(QUATZ)


ベントトップカット 3.027ct


SYNTHETIC QUATZ(シンセティック・クォーツ)/和名 合成水晶/結晶系 三方晶系/モース硬度 7/
水晶は地殻にある最も一般的な鉱物です。色味も様々な色がありますが、透明結晶としては無色(ロック・クリスタル)や紫色(アメシスト)、黄色(シトリン)、褐色(スモーキー・クォーツ)などか代表的です。
その特殊な電気的性質から、振動子として時計をはじめ携帯電話等の電子機器に幅広く応用されている水晶は、工業分野では不可欠の結晶なので日々大量に合成されている訳です。
ベントトップカット 3.027ct
この石は、クォーツには珍しい帯青緑色をしています。現地の売り手バイヤーもなんなのか判らなかったそうで、取合えず購入して然るべき鑑定機関で調べた所、天然のクォーツだと云う鑑別結果が出ました。
で、世の中にはアメシストを加熱処理して得られるグリーンド・アメシスト(またはプラシオライト)とゆー緑色のクォーツも存在する事はするんですが、グリーンド・アメシストの方はもっと黄色掛かった若草のような黄緑色なので、直ぐにそれと判ります。
では、この緑の水晶の正体はと云えば、矢張り合成水晶と云うことになるのでしょう。
合成水晶は天然の水晶を材料に再結晶させ、発色の原理も天然と全く同じなので、天然と合成とを判別するのは極めて困難なのだそうです。とは云え、ふじもりの様な素人ならまだしも、鑑別のプロとしてはどうなのよと云う気がしないでもないなぁと云う、ささやかなエピソードなのでした。 
さて、「この世には青色と緑色の天然クォーツは存在しない」と実しやかに言われたりしてますが、緑色については実際に存在するようです。極稀にですが、クロムの作用で緑色になったアベンチュリンが単独で結晶した場合、緑色の水晶が出来上がるという事のようですね。稀にナチュラルカラーのプラシオライトも産出するようで、存在するのか、存在しないのか、もやもやしてたのがスッキリしました。
まぁつまり、まだしばらくは夢を見ていたいのです。


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