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星野仙一氏のWBC監督には絶対反対

はじめに

*基本的に以下の文章は敬称は省略します。

2008年に行なわれた北京オリンピックで日本は4位に終わりました。 しかも上位3チーム(韓国、キューバ、アメリカ)には1つも勝てませんでした。 その敗因の多くはチームを指揮した星野仙一にあります。

それで多くの方が星野を批判していますが、 まだ星野を第2回WBC(ワールド・ペースボール・クラッシック)の監督にという動きが 現時点(最初にこの文章を書いた2008年9月15日)では完全になくなったわけではありません。

4位に終わりその後、責任転嫁と理論のすり替えに終始している人物が監督になったのでは、 2009年に行なわれるWBCに全く希望は持てません。

星野のWBC監督にはならないことを願い、星野の北京オリンピック前後の行動を批評します。

コーチ・選手の選出について

今回の日本代表のコーチ陣はヘッド兼打撃コーチは田淵幸一、守備・走塁コーチが山本浩二、投手コーチが大野豊です。 大野を除いた田淵・山本は学生時代から仲がよいことで有名です。 安倍元総理も真っ青なくらいの「お友達内閣」と思った方も多いでしょう。

私の感想は「どちらか1人だけなら、まだ評価できたのに!」です。

北京の前のアテネでは長嶋が監督でしたが、途中で病気になってしまい、アテネではヘッドコーチの中畑が指揮を取りました。 しかしプロの監督経験のない中畑には、あまりに重いものです。 長嶋に気兼ねしたのでしょうが、倒れた後、代わりの監督を起用しなかったのは、アテネ5輪関係者のミスでしょう。

その意味で言えば、田淵・山本にはプロの監督経験はあります。監督に昇格し、コーチを補充というのはやりやすいでしょう。 ですから1人なら、理由はつけられると思います。 星野は体調不良を理由に阪神の監督を辞めていますので、その点を考慮した人事も必要です。 ですが2人とも入閣では「お友達内閣」としかいいようがありません。

北京敗退後、「野球のことではちゃんと意見を言い合っている!」と星野は言い訳していますが、 それは出来てて当たり前の話です。 また、いままで仲良しトリオで世間に売ってきて、そのイメージを払拭しろといっても無理でしょう。 人一倍イメージ戦略を重視してきた星野なら、それくらい理解できるでしょう。

選手の選出で注目を浴びたのは今季は不調の巨人の上原浩治を選んだことでした。 上原の国際試合での実績を買ったのでしょうが、過去の実績だけでは危険と思いました。 また、リリーフエースに抜擢、明らかに今季は上原より成績が上の中日の岩瀬や阪神の藤川への モチベーションに影響がなければいいが…、という不安が私の頭を過ぎりました。

「私が上原を再生すると」星野は豪語。 でも、一選手の再生は日本代表監督の仕事ではありません。 上原の再生は巨人の監督やコーチの仕事です。 また1年間のペナントレースでなら、選手の育成や再生も首脳陣の重要な仕事です。 でも期間1ヶ月弱の選抜チームは違います。 適切なメンバーを選び、勝つのが仕事です。 星野は勘違いをしていると思いましたね。

また週刊誌や新聞によると「星野が日本代表監督やっているのは巨人監督への布石」という噂がながれたそうです。 本当なら、上原の扱いと無関係ではないと思います。

さらに阪神の新井や横浜の村田などマスコミ報道だけでもこの時期体調がよくない選手がいました。 北京入り前から言われていたので、この時期なら他の選手も選び直すことができたはずです。 でもしませんでした。 だったら言い訳にはしないでほしいです。(詳細は「責任転嫁・論理のすり替え」で述べます)

采配

星野は日本代表のエースは日本ハムのダルビッシュと明言してました。 去年や今年の実績からいってそれは問題ないでしょう。 世間もエースはダルビッシュと見てました。 しかし星野はエースとして扱ったのか疑問が残ります。

星野がダルビッシュをエースとして扱ったのは初戦のキューバまででしょう。 あとはリリーフ当番でした。

新聞や週刊誌によれば、準決勝の韓国戦で他の投手が先発したことで、 大野投手コーチに事情の説明を求めたそうです。 エースとしてのプライドからいえば、ダルビッシュの気持ちは分かります。 また、短期決戦でエースのプライドを傷つけていれば、軌道修正の時間もなく勝てないでしょう。

星野から見れば「不調だったから」という理由かもしれないが、打たれても使い続けた岩瀬には 「情」といったのと矛盾します。 私にはダルビッシュの扱いも岩瀬の扱いも「采配ミス」にしか思えないが、仮に「情」だとすれば、 岩瀬にはあって、ダルビッシュにはないのですか?

また川上憲伸を中継ぎで連投させてます。 先発タイプの川上には不向きな仕事です。 この使い方なら川上を選ぶ必要はなかったでしょう。

また大野コーチは「中継ぎの投手を1人選んでおくべきだった」と後に発言しているが、 そうするか、今季は代表選出前までは中継ぎで調整していた上原を使えばよかったのです。 上原温存策を取ったために、他の投手にしわ寄せが来たのです。

ペナントレース残り2〜3試合で優勝争い、あるいは日本シリーズ6か7戦目なら、 先発投手を勝負どころでのリリーフで使うのも理解できますが、彼らは北京終了後は ペナントレースに戻らなければならない身です。 このような使い方をされれば選手だけでなく、所属している球団(川上で言えば中日)も たまったものではないでしょう。

野手でいえば、村田が不調で、西武のG・G佐藤が手痛いエラーをしました。 しかし横浜ファンの私に言わせれば、村田はスランプの時期でも使い続けるリスクを 覚悟しないと使うのは難しい選手です。 またいつもライトを守っている佐藤をレフトで使うなら、これもリスクを覚悟すべきです。

これだけの采配ミスがありながら、北京敗戦後の星野の発言は私の想像を遥かに超えたものでした。

責任転嫁・論理のすり替え

北京敗戦後の星野の発言は、「責任はすべて私にある」と言いつつ、責任転嫁、理論のすり替えばかりです。 反省しているようなら、このページはないのでしょうけど。(苦笑) これから北京敗戦後のコメント(順不同)を批評していきます。

「井端(中日)やサブロー(ロッテ)ならこんなとにならなかったかも…」と発言。 使った自分の責任は棚上げしています。 (前述したように村田や佐藤はリスクを覚悟しなきゃいけない選手です)

また、「ストライクゾーンの違いに選手は戸惑ったろう」とも、星野は発言しているが、 ずっと以前から指摘されていたことですし、どの国もその条件は同じ。 むしろ無策振りを露呈したにすぎないでしょう。

批判に切れたのか、「私を批判するのは時間が止まっている人間」とも言いました。 こんなのはただのレッテル張りにしかなっていません。 昨今の星野批判にもポイントが外れているものから、正しいものまで色々あるはずで、 このように一まとめに否定できるものではないはずです。

自分勝手なこと極まりなく、人の批評活動を軽視する発言でもあります。 星野自身も解説者として、様々な人の批評を行なってきたはずですが、 その時、「時間が止まっている人間」と反論されたら納得したでしょうか?

また「金しかいらない!」などと大言をいったことに対し、 「叩いたら、若者が夢を語れなくなる」と反論。 どう考えても61歳の人間を「若者」と呼ばないでしょう。 星野はこの例にははいらないと言う事でいいでしょうか?(笑)

上記の発言では「若者」を盾にしておきながら、田淵・山本との「お友達内閣」に対して批判されると、 「年下のコーチだとイエスマンになる可能性がある」と言い返します。 一転、年下の人間を小馬鹿にしているのです。

何も年下だからってイエスマンだらけでもないでしょうに! 星野は中日・阪神で監督をしていた時、年下のコーチは見下していたのですか?

それだけでなく「日本がイジメ国家になった」とも発言して、さらに顰蹙を買います。 オリンピック敗退に端を発した星野氏に対する発言の大半はイジメではなく、批評です。

それに監督は負ければ叩かれるもの、長年球界で暮らしてきた星野がなぜこんなことをいうのか疑問です。 その代り、中日・阪神で計3度のリーグ優勝したときは、どこも褒めた記事ばかりだったでしょう。 叩かれたら、悲劇のヒーローを気取るのは変でしょう。

責任転嫁の類ではありませんが、「野球はしばらく見ない、休む」とも発言。 本心ではなく、イライラが募った上での発言だとは思いますが、 選手たちは帰国後、即に自分の所属チームが戦っているグランドに戻らなければならない。 間違っても彼らは(冗談でも)星野のような発言はできない。 この発言に選手を思いやる気持ちは皆無です。 ここに星野と代表選手の関係が凝縮されている気がします。

北京敗戦直後にWBCの監督依頼が非公式ながら来ているとマスコミにリークしたのは星野自身です。 なのに世論の反対が激しいことを知ると、曖昧な言葉で誤魔化していることも指摘しておきます。

私には星野がWBCの監督にふさわしいとは思えません。 他の方を監督に迎えて、またWBCの後も国際球の仕様なども検討していただきたいと思います。

・初期文章:2008/09/15・更新日:2011/03/24・ページ製作者:トータス砲