名鉄の座席特急について

『座席特急』とは座席指定特急の略です。
名鉄では戦前より特別料金なしで、国鉄2等車並のサービスを提供してきました。
しかしながら昭和36年に5500系による初の座席指定特急「内海号」を夏の海水浴臨として走らせて以来、当初は季節臨を中心に年々座席指定特急が増えていきました。
現在のように定期列車として毎時運転されるようになったのは昭和49年9月のダイヤ改正からでした。
その後昭和52年3月のダイヤ改正で種別整理があり、「座席指定特急」は「特急」に「特急(座席指定なし)」は「高速」に改められ、座席特急用黄色標板から赤字の『座席特急』の文字は消えてしまいました。
平成2年10月の改正ではJR化後次々に増発する東海道線との対抗上、特急のあり方を変更し、本線では1本の特急列車で指定席車と一般席車を連結させるようになりました。
なお平成3年の正月臨からは『座席確保券』で乗車する『ライナー』という新種別が登場し、P6一般車で『新春ライナー』として運転されました。これは『座席指定車は白帯車以上の車両を使うように』との運輸局からの指導による苦肉の策であり、1000系の増備に伴う白帯車の余剰が出るまでの数年間行われました。
平成11年5月のダイヤ改正では1600系が登場し、津島ー西尾特急に残っていた7000系白帯特急は全て8800系以降の車両に置き換えられました。パノラマカー白帯車の特急運用からの完全撤退に伴い、『座席指定車』は『特別車』に、更には『座席指定券』も『μチケット』と改称され、名鉄特急は新時代を迎え現在に至っております。

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