列車供食事情2

東武スペーシア号


『メニューと車内案内』

 東京浅草と日光・鬼怒川を結ぶ東武特急「スペーシア」の3号車には車両の半分を占める販売カウンターや案内スペースが設けられています。この販売カウンターは国鉄半室ビュフェを思わせる立派なものです。
 登場時はオーダーエントリーシステムと呼ばれるシートサービスが展開されていましたが、近年はワゴン販売とカウンター販売に姿を変えています。

『108−4』
販売カウンターがある3号車の形式写真。

『販売カウンター』
車内には国鉄半室ビュフェ車を思わせる大型カウンターが設けられています。しかし、シートサービス専用カウンターとして設計されているために、通路で食事をするためのテーブルは設置されていません(通路部の窓は客席窓と同じ高さ)。カウンター奥には今もオーダーエントリーシステムの端末機が残っています。

『イタリアンピッツアとホットコーヒー』
列車内で暖かい食べ物が提供される点は嬉しいものです。

『幕の内弁当』
カウンター販売用弁当は他に唐揚げ弁当と肉シューマイ弁当があります。電子レンジで暖めてから提供されるので、電子レンジ用使い捨て容器が使用されています。

『カスタードプリン』
プリンは東武ホテル製だけになかなか本格的な味わいでした。

『アイスクリーム ロイヤルミルクティ』
メニューにはバニラと紅茶の2種がありました。蓋にはロイヤルミルクティと書かれていますが、濃厚なアイスクリームに紅茶風味が加わりなんとも贅沢な味わいです。(東京堂乳業食品製)

 2005年10月1日からこれまで2つ折りの車内販売メニューがA4版サイズに改められたと同時にメニュー内容も見直されています。今回の改定ではお昼の列車に弁当が積み込まれるようになったこと、ドリンクメニューやカウンター販売品の電子レンジ加熱品に一部動きがあったことが挙げられます。

『新メニュー』
カウンター販売品の中では「イタリアンピッツア」「おでん」「幕の内弁当」などが姿を消しています。

『唐揚弁当』
電子レンジで暖めてから提供されるので蓋を開けると湯気が立ち上ります。
おかずは洋風でした。

『炒飯』
冷凍食品の電子レンジ加熱品ながら味はなかなかです。出来ればスペーシアのロゴ入りの箱に詰め替えて貰えると更においしく感じるのですが。

『フランスワイン』『フライドポテト』
ワインは「赤」と「白」がありました。

『たこやき』


 現在のカウンター販売品の軽食類は市販冷凍食品やお弁当とはいえ、これだけ多種類のホットミールを提供するという点では評価すべきものがあります。欲を言えばパッケージ類にスペーシアのロゴマークを入れるといった工夫をしてさらに魅力ある販売品にして、格式高い東武特急に相応しい車販になって欲しいと思います。
 2006年春より栗橋駅を経由してJR新宿駅と東武日光・鬼怒川温泉間に特急列車相互乗り入れが開始されます。その際の車内販売がどのようなものになるのか今から楽しみです。


新宿・池袋ー東武日光・鬼怒川温泉直通運転開始
2006年3月18日

 東武特急スペーシア号とJR特急車の相互乗り入れが2006年3月18日から開始されました。 気になる車内販売ですが、東武車販の担当列車はなく、JR車・東武車共にNREが担当しています。 なおスペーシアきぬがわ2・7号には車内販売の乗務はありませんでした。

『直通運転開始当日のスペーシアきぬがわ3号』


『日光・鬼怒川直通運転開始記念弁当』NRE
3月18日と19日に限定販売された「結び」をテーマにした記念弁当です。
写真は18日バージョン(19日販売分は掛け紙、中身を変えて販売)


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