列車供食事情14

JR九州 あそ1962号


あそ1962号の車内では懐かしい駄菓子などが味わえました。

 肥薩線矢岳に静態保存してあった58654蒸気機関車を復元し、1988年8月28日より運転を開始した「SLあそBOY号」は阿蘇の鉄道観光に大きく寄与してきましたが、機関車の老朽化により2005年の運転で惜しくも引退しました。
 そして2006年の夏休みに間に合わせる形で期待の新観光列車が豊肥本線熊本ー宮地間に登場しました。
 「あそ1962号」と名付けられた新観光列車は昭和30年代をイメージしてキハ58・28をレトロ調に改装した専用車両です。
 車内ではJR九州の他の観光列車に負けず劣らずの車内販売が行われています。

『車内』
車内はレトロ調に改装です。
キハ58のDMH17Hサウンドとコイルスプリング台車の乗り心地を十二分に堪能出来ます。

『サイクルスペース』
各車5台分の本格的なサイクルスペースが設けられました。
自転車が無ければフリースペースとして利用されています。


『車内販売』
車内販売はワゴンをサイクルスペースの片隅に固定して行われます。
メニューは各種観光案内と共にサイクルスペースに置かれていました。

『メニュー』
ホットコーヒーやソフトドリンクなど通常見かける車内販売品もありますが、メニューにはレトロや地元にこだわった販売品も数多く用意されていました。


『ウェルカムサービス』
始発駅の熊本を発車すると挨拶を兼ねて客室乗務員さんが各座席を回って、列車リーフレット配布とキャンディサービスを行いました。


『駄菓子の詰め合わせとラムネ』
列車のコンセプトは「昭和30年代のイメージ」です。車内販売品には駄菓子が用意されていました。

『アイスぼんぼん』
アイスぼんぼんは5色用意されていました。

『阿蘇の地ビールと阿蘇手造りソーセージ』
アルコールとおつまみにも地元へのこだわりが見られます。


『阿蘇のうねり弁当』
列車限定予約販売の弁当です。阿蘇の特産品にこだわった中身は阿蘇米の五目炊き込み飯、馬すじ煮込み、あか牛のハンバーグ、豆腐てんぷら、阿蘇たかな、水万十等が入っています。
馬すじ煮込みが実においしかったです。ビールにもよく合いました。

『ニコニコ饅頭』
SLあそBOYの廃止以降ホームでの立ち売りを中止していた立野駅のニコニコ饅頭もあそ1962号の運転日に限ってホームでの立ち売りを再開しました。

『記念撮影用のボードと乗務員の帽子』
観光列車らしく記念撮影用の小道具類は完璧です。車内や長時間停車する駅では客室乗務員さんがカメラマンになってサービスに努めます。

旅の思い出を記入することが出来るノートも用意されていました。
この日の客室乗務員さんも写真の中の人が担当していました。撮影では色々お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げます。

 阿蘇の新観光列車「あそ1962号」も他のJR九州の観光列車同様に乗って楽しい列車に仕上がっていました。
 観光列車としては申し分ないサービスが展開されますが、我々の脳裏にはまだ「SLあそBOY」があるだけに、今後豊肥本線からSLのイメージをいかに消すことが出来るかどうかが成功の鍵となるのでしょう。今後の展開に大いに期待したいと思います。


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