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レイとアスカのバトル

 

 

「ファースト女としてどちらが上か勝負よ!」

「アスカ……あなたには負けない……」

 アスカとレイがネルフ内に作られた特設リングで相対した。

 広い会場のような所にイスが並べられ、プロレスのリングも置いてある。しかし、観客は誰もいない。

 アスカは赤い水着、それに対するレイは水色の水着を着ていた。

 二人は今ここで対決をするのだ。

 しかし、なぜ二人がこうなってしまったかは少し時間が戻ることになる。

 

 

 ある日、レイはミサトに誘われて、シンジたちと家で食事をしていた。アスカも家にいるのだが、自分の部屋でやることがあると言って、この部屋にはいなかった。

 すでにミサトはビールを飲んでできあがっており、シンジは父親と話ができずに自分の部屋でいじけていた。

「ごちそうさま」

 特別用事がないレイは、食事をすませると自分の家に帰ろうとした。

 部屋を出て廊下に出ると、風呂に入っていたアスカとはちあってしまった。

 アスカはすぐ近くに自分の部屋があるため、誰にも会わずに部屋に戻れると思い、なにも着ていなかったのだ。

「ちょっと、ファースト、なんであんたがここにいるのよ!」

 相変わらずの高飛車な言い方だ。

 しかし、レイはそんなアスカの横を無言で通ろうとした。

「ちょっと待ちなさいよ!」

 アスカはレイの腕をつかんで引き留めると、自分の姿を思い出し、風呂場に戻ってバスタオルを巻いて出てきた。

「ファースト、あんた私の裸を見て置いてそのまま帰る気ィ!?」

 レイは何も答えない。

「ちょっと、何黙ってるの! 私の裸を見たのよ! なんか言いなさいよ!」

「別に……ただ……」

「ただ何よ!」

 睨むアスカにレイはボソリと小さな声で、

「………小さいなと思っただけ」

 何が小さいのかアスカにはすぐにわかった。

「何ですって! ファーストそれどういう意味!」

「………思ったまま言っただけ」

 あっけらかんに言うレイ。

「何ィ、もう怒った! ファースト、あんたとは一度どちらが優れているか決着つけないと思ってたの。ちょうどいいわ。この機会につけましょうよ!」

「………いいけど」

「よし、それじゃあ、何にしようかしら……」

 アスカは何かないかとまわりを見ていた。

 すると、ミサトがつけっぱなしにしていたテレビからプロレスの音が聞こえてきた。

「そうだ、ファースト。プロレスで決着をつけるのはどう?」

「………別にいいけど」

「決まりね。それじゃあ、後はルールだけど……」

 再びアスカが考え出すと、

「ノーレフリーはどう?」

 レイの提案に一瞬キョトンとするアスカであったが、それがなかなかいいルールだと思った。

「ファースト、あんた結構いいこと言うわね。それにしましょう。あとは……そうねえ、あんまり人に見られると誰かに止められるし、それにどっちが勝つかしっかり分からせないと……」

「だったら……」

 

 

 レイの提案はこうだった。

 アスカとレイがノールールで決着をつける。

 そして、勝敗の決着は戦う会場のすぐ外の廊下に置いてあるボタンを押すという物だ。先に押した方の勝ち。

 どちらが先に押すかを判断するのはシンジになった。

 部屋でいじけていたのをアスカが無理やりに引っ張ってきたのだ。

 ただ、シンジも戦う部屋には入れず、ボタンが置いてある場所でじっと待つだけだ。しかも戦う部屋には鍵までかけるほどだった。

 

 

 あらかじめ、タイマーセットにしてあったゴングが鳴った。

 それと同時にアスカ、レイ共に左左へ様子を見ながら回り始めた。

 お互いの出方をうかがっているのだ。

 しばらくお互いの動きを見回った後で、動いたのはやはりアスカの方であった。

「先手必勝〜!」

 アスカはいきなりロープに飛ぶと、レイに向かいラリアットをしかけた。

 しかし、レイはその腕を受け止めると、鮮やかにアームホイップで返す。

「ッツ!」

 さらに倒れたアスカに素早く近づいてストンピングの雨を降らせていく。

 胸に足に腕に顔にとにかく踏みまくった。

「このッ! いい加減にしなさいよ!」

 アスカがレイの足を取ると、そのまま放り投げた。

 後ろに倒れ込むレイ。

 そんなレイにアスカが馬乗りになった。

「さあ、覚悟はいい?」

 アスカが右手を大きく振り上げた。

 素早く両手で顔をガードするレイ。

 しかし、アスカが振り下ろした先はレイの顔ではなかった。

「クゥゥッゥ!」

 レイの顔が苦痛にゆがむ。

 アスカが放ったのはレイの腹だった。

「ファースト、次はどこがいい?」

 レイはあわてて腹をガードするが、今度は頬を貼った。

 その後のアスカの攻撃は的確だった。レイのガードがない部分を殴っていく。

 そのたびにレイの顔が苦痛にゆがんでいった。

 何発ものパンチをレイに当てた時、アスカは次ぎの攻撃に移った。

 すばやくレイの左腕を取ると、腕ひしぎに持っていったのだ。

 レイは何とかガードしようと両腕をつかむ。

 アスカは何とかそれを引き剥がそうと、体を揺らして反動で外そうとする。

 レイも必死で絶えていたのだが、ついに外れてしまう。

「ぅぅぅぅぅぅ………」

 今度はレイが技を外そうと、体を揺らしながらロープへと体を引きずる。

 何とかレイの足がロープにかかるが、今はノーレフリー、ブレイクをする必要はない。

 激しい苦痛で顔がゆがむレイ。

「ホラホラファースト、もう終わりなの」

 アスカの余裕ある声が木霊する。

 レイは意地でもギブアップしなかった。

 やがて、レイの体が半分以上リングから落ちかかっている時、つるりとアスカの手からレイの腕が抜けた。

 レイがリング下に落ちてしまったのだ。

「ちっ、後ちょっとだったのに」

 悔しがるアスカであったが、レイのダメージはかなりのもので、場外で腕を押さえたまま立ちあがれなかった。

 アスカはそれを見ると、リング中央に戻り、タイミングを計った。

 やがてレイがゆっくりと立ちあがったのを見計らって、レイとは逆の方へ走り、ロープで反動をつけると、レイに向かって突っ込んでいった。トペ・コン・ヒーロだ。

 だが、その動きはレイに読まれていた。レイは寸前の所で交わし、アスカは頭から鉄柵にぶつかってしまった。

 さらにレイが倒れているアスカの髪をもって立たせると、鉄柵に向かってアスカを投げ飛ばそうとした。

 しかし、アスカは素早くレイの腕をつかみ返すと、逆に反動をつけてレイを鉄柵に飛ばした。

 今度はレイが鉄柵の餌食となる。

 すぐに攻撃を仕掛けたかったアスカであったが、こちらも先ほどの自爆のダメージがあり、すぐには動けなかった。

 レイも鉄柵に張り付いたまま、無意識のうちに背中にあったある物をつかんでいた。

 意識がハッキリしてきたアスカは、まだ鉄柵に張り付いたままのレイを見ると、一気に飛びかかった。

「ファースト、とどめ!」

 だが、アスカの攻撃がレイに届くことはなかった。

 レイの無意識のうちに手にしていたパイプイスがアスカの頭を強打したのだ。

 その場に倒れ込むアスカ。

 ノールールのデスマッチである。別に反則ではない。

「……私の勝ちね」

 レイはいつもの口調で言うと、シンジがいる廊下へと歩いていった。

 この会場は広く、十メートルほど歩いて行かなくては外に出られない。そして、レイは鍵を開け、扉を開けようとしたとき。

 レイの頭を激しい衝撃が襲った。

 アスカが後ろからパイプイスでレイを叩いたのだ。

「ファースト、こうなったらとことんやってやるわよ!」

 怒りの表情を見せるアスカは、崩れ落ちるように倒れたレイの髪をつかんでリングへと連れ戻していく。

 頭がまだ痛むのか、片方の手は叩かれた個所を押さえたままだ。

 アスカはレイをリングに入れると、自らはコーナーポストに昇った。

 そして、倒れているレイの頭めがけてニーを落とす。

 レイは完全に動きを止めている。しかし、アスカはこの際にレイを徹底的にいたぶろうと考えていた。

 レイをコーナーポストに乗せて、自らもポストに登ると、そこから雪崩式ブレーンバスターを放った。

 さらにバックドロップ、ラリアット、パイルドライバーをかける。

 もはやレイは虫の息のように見えた。

「さあ、ファースト覚悟はいい?」

 アスカはレイの後に回ると、フルネルソンの体勢に持っていった。ここからドラゴンスープレックスホールドを狙ったのだ。

 ところがである。

 今まで動かなかったレイが突然暴れ出したのだ。

 エルボーで抵抗してアスカを放すと、後ろにまわりバックドロップの要領で持ち上げた。

 そして、そのまま後ろか落とすのか、前方に膝を立てて落とすのかと思われたのだが、ロープ近くまで移動すると、ロープにアスカの股間を落とした。

「ィィィイッ!」

 ロープから落ち、股間を押さえて悶えるアスカ。

 さらにレイは両手で股間を押さえるアスカの両手をつかむと、再び無防備になったアスカの股間を蹴り上げた。

「ギャアアアアアアア!」

 悲鳴を上げるアスカ。

 微笑すら浮かべるレイに今度はアスカが反撃に移った。

 捕まれている右腕を払うと、レイの股間にパンチを入れる。

「………ぅぅ」

 今度はレイがうずくまった。

 その後もアスカは二発のパンチを入れる。

 レイも反撃に移り、二人はしばらくの間無防備に股間にパンチを打ち合った。

 二人は半泣きなりながらも殴りつづける。

 すでに二人は、股間の痛みはもとより、いいようもない快感に襲われつつあった。

 そして、相手がどういう状態になっていくのかもよくわかった。

 そして、自分たち以外には誰もいないことも幸いして、どこまでも、どんな事をしてでも相手に勝ってやろうという気持ちが芽生えてきた。

「こうなったらファースト、とことんやり合いましょ」

「………いいわ」

 アスカは再び、レイに飛びかかりマウントポジションになった。

「さあ、覚悟はいい?」

 アスカはレイの水着を降ろすと、胸を生で揉みはじめた。

(ファースト、以外と大きい)

 先ほど言われた小さいという言葉が事実だという感じがしてくると、よけいに腹が立ち、力がこもる。

 レイも何とか抵抗しようと、体勢を入れ替えようとする。

 やがて上下が逆になり、今度はレイがアスカの水着を脱がせ胸を揉む。

「や、やめてよ……」

 アスカの顔が赤くなっていく。

 レイはアスカを立たせると、水着を全て脱がせ、コブラツイストをかけた。さらには空いた手で胸を揉む。

「あっ、アアアアアアア……」

「アスカ……気持ちよさそうね」

 アスカの耳にそっとレイがささやく。

「ンンン………このっ!」

 アスカは何とか腕の力だけでレイを投げ飛ばす。倒れるレイの水着を脱がした。

 これで二人は全裸になってしまった。

 アスカはレイの前で座ると、両足を持ち電気アンマをかけた。

「アアアアアア………」

 レイが悲鳴のようなあえぎ声を出す。

「さあ、ファースト。これでイッちゃいな!」

 アスカが足のスピードを速める。

 レイも何とか抵抗しようと、体を起こしアスカの胸を揉む。

 しかし、これはささいな抵抗である。アスカに与えるダメージよりも自分が受けるダメージの方が大きい。

 ならばと、レイも電気アンマを仕掛けた。

 お互いに右足を相手の股間に置いて激しく動かしあう。

「アアッアアアアアアアアアアア」

「ッン ンン………」

 お互いに口からよだれを垂れ流し、激しい快感に耐え合う。

 いつまでも続くのかと思われた闘いであったが、先に攻撃を受けた分だけ終わったのはレイの方が早かった。

「はあアアッ アアアア…………」

 体を奮わせて、レイはイッてしまった。

「ハア…ハア…ファースト…これで……終りね」

 アスカはふらついた足取りで、シンジがいる廊下へと歩みだした。

 

 

 その頃シンジは、

(父さん、なんで僕を無視するんだ……そうだ逃げちゃダメだ。明日こそ父さんに…・・・逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ、逃げちゃダメなんだあ!)

 そこへ鍵が開きアスカが出てきた。

「あっ、アスカぁああ!?」

 驚くシンジ。それも当然であろう。アスカは裸なのだ。

「バカシンジ。待たせたようね……」

 言葉はいつものアスカだが、口調は弱々しかった。

 刺激が強すぎたのか、シンジは口をパクパクさせるだけだった。

「さあ、私の華麗な勝利を見ていなさい」

 アスカがあらかじめ用意されていたスイッチに手を置こうとしたとき、

 同時にシンジが我に返り、

 そして、

「ンッ ンンンンンン………」

 何とアスカがあえぎ声を出した。

「綾波!」

 そこでシンジが見たのは、後ろからアスカを抱くレイがいた。そして、その指先は股間の奥深くに入れられていた。

「まだ押してないわね」

 レイの必死の形相に蹴落とされ、今度はウンウンと頷くことしか出来ないシンジだった。

「ファ……スト……あ、アアッン、あんたまだ……」

 アスカは何かを言おうとするが、言葉にならない。

 そのままレイは奥に入れた指をグリグリとかき回しながら、アスカを再びプロレス会場へと引き戻していった。

 追いかけようとしたシンジはドアノブを回すが、カギがかけられてしまい、あける事が出来なかった。

「綾波! アスカ!」

 ドアを叩きながら、シンジはふと思った。

(綾波の方が胸大きいな)

 

 

 再びリング上へと舞い戻ると、レイはそのままの格好でアスカをイカせてしまった。

 一瞬気を失っていたアスカであったが、すぐに気がつくとレイが言った。

「これで一度ずつね………」

「いいわ、ファースト。決着をつけようじゃない」

 二人は最初と同じように左へ左へとまわり相手の様子をうかがっている。

 一番はじめとは違い、なかなか相手に手を出そうとはしない。お互いに相手の出方を慎重にうかがっているからだ。

 一瞬の気のゆるみも許せない状況が長く続く。

 先に気が緩んでしまったのはアスカであった。この緊張に絶え切れずに、アスカはフウと息を吐いてしまった。

 その隙を見逃さず、レイはアスカにタックルをかける。

 後ろに倒れ込むアスカ。そのアスカを組み敷くと胸を揉む。

「アッン やめて、ファースト……」

 アスカは体をひねって抵抗する。

 アスカの体は裏返るが、レイからは逃げられなかった。

 レイは後からアスカを抱くと、左手で胸を揉み、右手でアソコを弄る。

「どう、アスカ……気持ちいい?」

「そ、そんな事ないわよ……」

「あら、体は正直じゃない?」

「う……うるさいわね………あ、あんたの胸があたって気持ち悪いのよ!」

「そう……じゃあ……」

 レイはわざと自分の胸をアスカの背中に擦りつける。

「どう?」

「き、気持ち悪いのよ!」

 アスカはレイのお腹にエルボーを入れ、何とか脱出する。

 腹を押さえてうずくまるレイにアスカはボディースラムで叩きつけた。

 もちろんレイを持ち上げた際にはレイの股間への愛撫を忘れない。

 続けてアスカは倒れたレイの股間に顔を埋めて舌を這わせた。

「ファースト、濡れているわよ」

「アッ、アアアアアア………」

 レイは足を閉じて、アスカを窒息させようとするのだが、押し寄せる快感から力が入らずに、それもうまくいかない。

 アスカはレイが十分にダメージを受けた事を確かめると、レイを捨てて外へと歩き出した。

 このままでは二人とも動けなくなり、勝負が引き分けに終わってしまうと思ったからだ。

 今までのレイから受けたダメージが大きく、うまく歩くことができずにふらふらしている。

 やがて、アスカがドアに手をかけたとき、突如アスカに重みがかかった。

 横からレイがアスカにのしかかったのだ。

「ファースト、あんたまだ………」

 その言葉を言い終わらないうちに、レイがアスカの肩に腕をのせ、反対の手を股間に入れた。

「まだ、終わってないわ………」

 レイも今までのダメージが大きいようで、足元がふらついている。

「こ、このッ……」

 アスカも、レイと同じように肩に手をのせ、反対の手を股間に入れた。

 しかもお互いに胸と胸が重なり合った。

 レイは右腕でアスカの肩を抱き、左手はアスカの股間の中で、右胸がレイの左胸を押す。アスカは左腕でレイの肩を抱き右手はレイの股間の中で、左胸がアスカの右胸を押していた。

 お互いにたびたび乳首と乳首がぶつかり合う。

 それでも二人はここで頂っしてしまってはいけないと、必死にこらえている。

 やがて扉を開け、廊下に出た。

「綾波! アスカ!」

 シンジは二人に寄って行くが、

「来ないでシンジ!」

「碇くん、ダメ」

 二人の必死の形相に、シンジは立ち入れない雰囲気を感じ、その場に留まった。

 二人は肩に抱いてい腕を伸ばし、勝敗を分けるボタンに伸びていく。

 やや、アスカの方が早いか、

 その時、レイはアスカの股間に入れていた手をグイッと奥まで入れた。

「ハゥ!」

 アスカは悲鳴を上げて、倒れ込んでしまう。しかし、レイを道連れにする。

 倒れ込むながらも、二人はお互いの股間に入れた手を抜くことはなかった。

 なんとか立ち上がるのだが、ふるえは止まらない。

 今にもイキそうな快感を耐え、再びボタンに手を伸ばす。

 そして、手がボタンに届くか届かないか、その時

「アアン アッ アアアアアアアアア!!!!」

「アフゥン ハア、ァァァァ」

 二人はなだれ込むように倒れ、共にイッてしまった。

 精も魂も使い果たした二人は、これ以上動くことはなかった。

 ボタンは押されることなく、試合のゴングはここで鳴った。

 自分が勝負に勝ったと思ったのか、二人の満足そうな顔をしているのだった。


 

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