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第4章 R学院大学附属高校
 生徒会長 藍沢 るか(18歳)

 

 

 R学院大学附属高校では、秋の学園祭が華々しく執り行われた。文化的行事が少なくなってきた昨今、文化系サークルにとっては貴重な機会である。しかし、不況の影響か、予算が減少するのも無理はない。こうした機会に、少しでも稼ごうとするアイディアが各サークルで練られた。売店を出すもの、チャリティオークションを行うもの、寄付を募るもの・・・様々である。
 生徒会も、すべてのサークルを統括し、意見をまとめる期間として忙しく働いていた。が・・難題があった。運営費が足らないのだ。
 数十万円の単位で足らないことが判明したのは、開催わずか半月前。会長、顧問、会員、各サークルの代表が頭を抱えた。責任は要するに学校側にあるのだが、名門校であるR付属高としては、今更伝統ある学園祭をやめるわけにはいかなかった。
 そうした会議の中、とんでもないアイディアが誕生した。

生徒会書記「あ・・あのお・・。U女子大学付属を誘い込んではいかがでしょう?」

顧   問「な・・!!あの・・ライバル校の?と・・・とんでもない!!!」

る   か「あのね・・手を組むなんて無理よ。それならいっそのこと合併の方が・・。」

生徒会書記「そうじゃなくて・・対決しちゃうんです!出し物で!発表で!」

る   か「対抗戦でもしようって言うの・・?文化的行事で?!」

 書記の説明だと、合同開催となれば対抗意識が高まり、寄付も増え、話題を呼ぶということだった。実は、ライバルも予算に苦労していることが分かっていた。情報通の書記が密かに集めた内情だった。これで相手と互角以上に盛り上げれば、志気も高まり、予算も少なくてすむと。

る   か「なるほどね。さすが書記。でも・・メインはどうするの?」

生徒会書記「男性客に絞ったメインイベントを地下で開催して・・。」

る   か「地下で?旧レース場の?妖しいわね。」

顧   問「そ・・それは、まずくないか?」

 結局予算をカバーし、収支を黒字にするためにはそうするしかなかった。表向きは友好関係にあるU女子大付属と合同学園祭がこうして決定したのだ。男性客に絞ったメインイベント・・それは、プロレスだった。会長 藍沢るかの密かな趣味が暴露され、会長自ら引き受けざるを得なかった。

る   か「ううん・・。参ったわ。まさか・・最初から仕組んだんじゃないでしょうね?」

生徒会書記「・・まさか・・そんなご趣味があるとは思わず、うちのプロレス部のアイドルを立てるつもりだったので・・その・・。」

る   か「はいはい・・。ふう。げっそりしちゃうわね。はあ・・・。」

 ため息混じりのるかを励ましつつ、生徒会は結束して合同学園祭・裏対抗戦に向けての準備を整えていった。
 いよいよ、当日。前夜祭と称して、密かに集まった観客1000人!防音施設の整った旧レース場は、以前工科大学があった頃、実験施設として立てられた。目立たないよう地下施設にしたのが幸い、まるでコロシアムのような雰囲気になった。プロレス部のほか、腕に覚えのある女の子を集めて、10対10の対抗地下プロレス大会が始まった。シングルあり、タッグあり、コスプレありと多彩な試合が行われ、大いに盛り上がった。密かに賭も行われ、予算は軽く黒字をはじき出すことができた。
 そして・・地下プロレス大会は、4勝4敗1引き分けとなり、最後に勝ち負けが持ち込まれた。メインイベントは、学校代表による無制限1本勝負、シングルマッチだ。

かおり「会長・出番です!がんばってください!応援しています。」

る か「あのね。・・プロレス部が負けてどうすんのよ?もう。」

かおり「・・ま・勝負は時の運ですからぁ!あはは。いきましょ。」

本来はメインをつとめるはずだったプロレス部のアイドルかおりは、裏ゴリースペシャルでギブアップ負けを喫していた。
 実は、幼い頃からプロレスジムに出入りしていたるかは、実力はプロレス部以上と評されていた。多くの男性会員をギブアップさせているのだ。
 今日は、長い黒髪をポニーテールでまとめ、この日のためにしつらえられた生徒会コスチュームで登場だ。紅いリボンが可愛い。上が白、下が黒のツートンカラーワンピースには、お尻と胸の部分に「生徒会」と刺繍されている。適度に切れ上がったオーソドックスなハイレグ水着だ。着やせするタイプのるかは、予想以上のグラマーさをアピールすることになる。

かおり「うわ・・あ・・。色っぽい・・じいっ〜〜〜〜〜〜。」

る か「あん!見ないでよ。そんなにじっ〜〜〜と。やあねえ。」

 相手は、留学生のジェニー・ストライプスだった。出身国のアメリカ合衆国をイメージした星条旗スタイル。白い肌、金髪、蒼い目・・!!まさしくアメリカだ。対抗戦がまるで日米大会のような雰囲気に・・・。ジェニーは日本語がぺらぺらで声だけ聞いていると外国訛りが分からないほどだ。

ジェニー「へい!るか!カモン!可愛がってあげるわ。」

る  か「なあにがへい!よ・・・。そっちこそ無様にならないことね!!」

ジェニー「ふうんだ!その生意気な口をじっくりと塞いであげる!」

る  か「ふ・・ふざけないでよ。おぼえてらっしゃい!」

 試合前から盛り上がる!なぜか二人とも熱くなっていた。いやがっていたるか会長とは思えない燃え方だ。

 ゴングが鳴った。熱気に包まれた場内がさらに温度上昇!大声援の中スタートした。

る  か「ジェニー!かかっておいでよ。それとも・・怖い?」

ジェニー「ガッデム!喰らいな!」

激しいやりとりの中、さっそくロープワークを使って動き回る二人。ラリアットがるかの首をねらうが、ポニーテールをかすめていく。ひょいと避けたるかは、ネックブリーカードロップで切り返した。叩き付けられるジェニー。動きが速いるかは、ジェニーのパワーを巧みに避けながら互角の試合を展開した。大いに盛り上がる場内。しかし・・ジェニーの二つ名まで走らないるかだった。
ジェニー「ふ・・・なかなかやるじゃないの。ここまで粘るなんて。」

る  か「ふざけてるの?そろそろばてばてみたいだけど?」

 10分を過ぎ、ジェニーの動きが鈍くなったように見えた。やがて・・ジェニーのもう一つの名前が明らかになる瞬間が来た。

る  か「そろそろ・・極めさせてもらうわ。がきい!!ぎしししし!どう?」

ジェニー「うっぐう・・・。そう来たか・・ふふ・・ふふふふふふ・・・。」

る  か「何よ・・おかしくなったの?」

ジェニー「獲物がかかってうれしいだけ・・。あは・・☆」

 るかは、ジェニーを関節技にとらえた。相手を馬のように乗りこなす関節技・・パロ・スペシャル!!後ろから腰に乗って足を絡め、腕をねじ上げる!外見はおもしろいが腕と足が極まって結構痛いのだ。

る  か「強がってないでギブアップしなさい!」

ジェニー「ノー!!小娘・・!!誰が・・!ぎっしぎっしぎし!く・・・。」

 力ずくでロープまで運んでしまう。ロープブレイクだ。そのパワーに場内は沸く。

る  か「ふ!確かにパワーはすごいけれど・・あたしの関節技は厳しいわよ。」

ジェニー「普通はそう思うわよね。でも・・お嬢さんのあなたには分からないもの。」

る  か「くう!これでもまだ言うか!!とお!!」

 るかが、ジェニーをコブラツイストにとらえたとき!ジェニーは待っていたかのように切り返す。初めから間接で密着する瞬間をねらっていた!しかも・・10分過ぎで互いに汗まみれになる時間を計ってまで。

ジェニー「ふふ・・・。ぎっしぎし!ぎっしぎし!あれ?会長さん?どうしたの?」

る  か「はう!・・く・・これしき。まだまだ甘い・・?!う・・あ・・・。あん!」

 るかの唇から甘い悲鳴が漏れる。顔を赤く染め、瞳を瞑って何かを我慢するかのようだ。まるで感じてしまった女の子のように。

ジェニー「気持ちいいの?コブラで?変態さんっていうのかしら?そういうの?」

る  か「そ・・そんなはず・・ないでしょ・・?はう・・ん・・んん?!」

 じわじわと力が抜けていくるか。まるでるかを狂わせるかのように甘い香りが漂ってきた。それは・・・ジェニーの汗!

ジェニー「あたしを関節技で締めあげると・・沸いてくるのよね・・これが!!」

る  か「こ・・これって・・いったい?ぎゃう!!ぎっしぎし!」

ジェニー「分かる?極めたつもりでしょうけれど・・媚薬のように狂わせるのよ。汗がね。」

る  か「はう・・ん・・・。あん!ああ・・・んん・・・。くう。」

 ジェニーはある程度締めあげると放す。るかはなぜかぐったりしてしまう。蛇が締めあげて獲物を弱らせるように、その後もジェニーの反撃が続く。
 ベア・ハッグ&マンハッタンドロップ!全身をこすりつけるように体で締めあげると、股間を膝に打ち下ろす!ぎゅちちちちちち!ずむう!
 アトミックドロップ&バックドロップ!尾てい骨を打ち据えておいて投げ固める!むろん股間をしっかり固めて!ずしいん!どこお!
 垂直式落下式ブレーンバスター!!コスチュームを十分に秘所へ食い込ませて見せつけてから垂直落下!くいくい!きゅちちち・・どっごおお!!
 股裂き&パイルドライバー!空中で股裂きにとらえて大事なところを見せつけておいて堕とす!ぎゅちちちちちち!ずっどおおん!
 ボディスラム式パイルドライバー!ボディスラムで抱えておいて、股間をじっくりと保持する。微妙に指が動いていたのは秘密!パワーを見せつけるように歩き回っておいて前方に堕とすパイルドライバー!きゅむ・・きゅむ・・きゅむ・・きゅむ・・ずごっ!
 ジェニーは、十分いたぶっておいてダウンしたるかを踏みつける!アメリカ式に明るく笑ってアピールしながら・・。

ジェニー「私のまたの名を・・!スイートハニー・ストラングル・ジェニー!」

る  か「蛇のように甘くねちっと・・絡んでくるなんて・・うぐぐ・・・。あん・・。」

ジェニー「そろそろ・・楽にしてあげるわ。サービス満点ね。会長さん!」

る  か「いや・・あ・・。あん・・やめ・・て・・・。」

ジェニー「いいわよ。これが終わったらね。みんなを喜ばせる妖しい会長さんの最後!」

る  か「うぎゃああああああああああっ!いっやあああああああ!!」

 ジェニーは、悶えるるかを抱えると、またに頭を挟む!パワーボムの体勢だ!

ジェニー「ふふ。やっぱりプロレスはパワーボムで極めたいわ。あなたはどう?」

る  か「う・・あ・・。やあ・・あ・・ん・・・。」

 焦らせるかのように、頭を股に挟んだまま、ボディを抱え締めあげる。持ち上げかけては下ろし、また持ち上げる!会長のお尻を見せつけるかのように1周してから、ついに振
り上げた!びゅううううううううん!!ぴた!

ジェニー「いい眺めでしょ?どう?これからリングに叩き付けられるのよ。」

る  か「はう・・あ・・。大事なところに・・・息を吹きかけ・・ちゃ・・ああん!」

ジェニー「ふふ・・いいんでしょ?困った子ね。やられているのに感じるなんて!」

る  か「うそ・・よ・・そんな・・ああん!あう・・ん・・ん・・・。」

ジェニー「ずいぶんぬらしちゃって・・いやらしいわね。くちゅ。ふふ。H!」

る  か「水着の脇から・・こっそり・・責めるなんて・・あん。・・だめえ・・。」

ジェニー「じゃあ・・天国へ逝きなさい!!どりゃあああああああああ!!」

る  か「いやああああ!!!ぶうううううん!!ずっどおおおおおおおおん!!」

 しーんと静まりかえった場内!お尻を突き出し、エビ固めにされ、ぴくりとも動かない会長!アメリカンな留学生に最後はKO同然に仕留められたるか!生徒会の名前を刺繍したお尻を突き上げて動けない屈辱ポーズのまま・・・・。

かおり「会長!しっかりして・・・会長?え?なんか・・気持ちよさそう・・?」

る か「はう・・ん・・・もっと・・あん・・・。

かおり「会長・・もしかして・・逝った?やあん!」

 女の子の香りを周辺に思い切り漂わせた会長・・藍沢るかは、妙に気持ちよさそうに担がれて退場。
 後日、この試合を収録したビデオが裏で売れまくり、大いに部活動の予算アップに貢献したという。

R学院大学附属高校 生徒会長 VS U女子大学付属高校 留学生

● 藍沢るか(18分3秒 パワーボム→スリーカウント)ジェニー・ストライプス○

第4章 了
 

 

 

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