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第3章 プロレスラー リリス摩耶
(ヒール系・18歳)

 

 

 U女子プロレス アイドル系チームにフルーティエンジェルスが誕生した。果物の名前をモチーフにして悪を退治するアニメのぱくりである。それぞれストロベリー、プラム、オレンジ。
 そして・・倉田亜希子改めピーチ倉田もメンバーに加わった。 ピーチ倉田はもともと童顔で、高校生になっても小学生扱いされたことがある。小柄で慎重は150センチ足らず、体重も50キロすれすれ。ピンクのコスチュームを好んできていたのでピーチをもらった。
 おかっぱ頭の亜希子がジャージを着てリングに上がると、どう見ても中学生が練習生でもしているようにしか見えない。が、いったんリングに上がると存在感を示し、小さいからといって馬鹿にするものはいない。驚異的なジャンプ力や器用さもあるが、自己アピールが上手い。自分の強さ、弱さをよく知っていて、試合が終わってみると彼女が一番印象に残ったという感じだ。実力がさらに増せば、タイトルも夢ではない。

 ところが・・それを快く思わないものも当然いた。ヒールチーム、メフィスト・シスターズのリリス摩耶だ。本名多岐田まや。摩耶もさして大きいわけではなく体力的には亜希子とどっこいである。しかも・・亜希子ほど目立つことができなかった。顔はむしろ亜希子より美人といえるだろう。だからかえって目立たず、生きるためにヒールチームへ入った。
 そんな摩耶から見れば、亜希子は会社にすべて用意してもらった天職のアイドル系レスラーへの道をのんきに進んでいるだけに見えた。摩耶にとってじゃまな先輩だった。

 ついに機会がやってきた。外部団体との絡みでフルーティエンジェルスとメフィスト・シスターズが全面的に争うことになったのだ。大勢の前で亜希子を餌食に祭り上げる。これが摩耶が自分に課したテーマだ。抗争は激しさを増し、とうとうシングルマッチがくまれたのだ。

リリス「ふふん!アイドルしかできない先輩さん!覚悟しな!」

ピーチ「やあん!そんな怖い顔して・・しわが寄るわよぉ?」

リリス「ぶっころす!」

ピーチ「やっだあ!勘弁してぇ!あん!」

リリス「今のうちに愛想を振りまいてな!担架で送り出してやるよ!」

ピーチ「はあい!もうやってまあす!えっへん!ピーチ、がんば!」

 いつもの掛け合いに場内は沸く。しかし・・リリスの冷静な仮面の下には熱く燃える決心があった。なぶる!!なぶってやる!勝っても負けても結果はどうでもいい!徹底して地獄に落とす!果たして?
 レフリーのチェックが終わってコーナーに分かれる。びくっと後ろを振り返るピーチにリリスは思わず舌打ちをした。ばれたか?しかし・・。

ピーチ「わっすれてたぁ!今日は・・リリスちゃんの誕生日です!18歳おめでとう!」

観 客「どおお!!わっははははははは!いいぞお!ぴんぼけピーチ!」

リリス「・・・おばか・・!!まあいいか。地獄に落とす理由が増えたし。」

 こうしてリリスの公開処刑計画はスタートした。
 リリスは、黒を基調にした色っぽいボンテージ風皮コスチューム。ツーピースで思い切りお腹と背中がでている。長いロングブーツが女王風。
 一方のピーチは、白地にピンクの桃がたくさんちりばめられた模様付ワンピース!白いリングシューズが可愛い。

ピーチ「誕生日を迎えたリリスちゃんにピーチからプレゼントです!どおぞ!」

リリス「ん?これで最後か・・ま・・つきあってやるか・・?んぐうう?!」

ピーチ「ちゅぱあ!!あっはあ♪リリスちゃんにキスのプレゼントぉ!頂きぃ!」

観 客「こらあ!俺のリリスに手を出すな!!鳴かす!ブー!ブー!いいぞお。」

 賛否両論のこの手段は、あとで議論を呼んだが、リリスの意表を突くことに成功した。しかし・・それだけではなかったことにあとで気が付くことになる。

リリス「ふっざけんじゃねぇ!鳴かしてやる!!てめえ!ピーチ!」

ピーチ「やあだあ!せっかくのプレゼントぉ・・喜んでくれないのぉ?めめ!つん!」

 さらにピーチのつっこみが続く。豊かなリリスの胸の突起を突いたのだ。リリスは公開処刑計画をこの時点で放り捨てぶち切れた。

リリス「しっねえ!!!おりゃああ!!ずが!どこお!ずむう!」

ピーチ「きゃああああああああ!!いっやああん!あん!やん!あうん!」

 滅多突きにされ、殴られ蹴られる!なすすべもなく叩き伏せられてしまうピーチ!だが・・最初のキスで既に仕掛けが終わったピーチは、様子をうかがいながら上手に受け流す!リリスの怒りにまかせた攻撃は逆らわなければさしてダメージは受けない。派手に血が流れてもたいしたことはなかった。それだけの技術と目を養っていたのだ。

リリス「この・・この・・このお!くらいやがれ!おらあ!!うらあ!!ん?」

ピーチ「はあはあ・・あん!やあん!乱暴な人・きらあい!!くす・・・。」

リリス「なあにがおかしい!うらあ!いってみな!!言え!言うんだ!!」

ピーチ「あっかんべえ!そんなに知りたかったらあたしを倒してごらんよお!すい!」

 リリスは自分の体が何だか熱くなってきているのに気が付いた。汗が出る等のレベルではなく、体の奥底で何かが始まった感じだ。熱く燃えるそれは、エネルギーをむしろ吸い取る・・・。

リリス「こ・・こいつ・・!!!鳴かす!!」

ピーチ「足がよたってなあい?うふんだ!!べええ!」

 リリスの打撃系技が次々に炸裂するが、普段の威力がない・・・なんだか可愛い感じだ。リリスにそんなかわいげがあるとは変な感じだが、顔はピーチより美人なだけに色気が漂う。

リリス「えい!やあ!とお!うりゃあ!」

ピーチ「ああん!いったいでしょお!それに・・何よ!そのかわいげな声は?きもい!」

リリス「な・・・!!なんだとお!!きゃう・・・え?」

 ドスのきいたせりふをリリスの可愛い声で叫ぶギャップが最近受けていたのだが・・今日は本当に可愛い声になりつつあった・・。まるで・・媚薬を飲んだ猫のような?

ピーチ「ねえ!リリスちゃん!本当はあたしよりアイドル向きじゃないの?」

リリス「な・・・なにを!!ひゃん・・そんなはず・・はう!ないだろ・・あっはん!」

ピーチ「可愛いじゃないの。そんな色気を振りまくヒールがいていいの?め!」

リリス「ふ・・ふざけんじゃねえ・・・・あん・・。何をしたぁ?・・くう。」

ピーチ「失礼ね。そんなにあたしのキスが良かったのかしら?やあね。H!!」

 ピーチはこのとき、優勢を確信した。本当は女の子らしいリリスの性格を読み切っていたのだ。キスの時、媚薬を仕込んだのはピーチだった。公開処刑計画を心を読む鍛錬をしていたピーチが分からないはずはなかった。逆手にとって準備万端!なんと・・掟破りのヒールいじめが始まった・・・。

リリス「くう・・!!こうなったら・・捕まえて、膝蹴りを喰らいやがれ!!」

ピーチ「きゃう!ぐは!あふうん!やあん!がっし!つっかまえたぁ・・。にこ。」

リリス「は・・放せよ・・!!放せぇ!」

ピーチ「放してあげる!はいっと!ずむうう!」

リリス「ひあ!うぎゃあ!・・てめ・・え・・人の大事な・・あん・・。」

ピーチの反撃はまずリリスの足を捕まえその隙に股間へ一撃からスタート!!そうして素直に放すのだ。リリスが余計惨めになる!

ピーチ「いっつも乱暴するからよ。め!悪い子はちゃんとお仕置きしてあげるから。」

リリス「な・・・なにい!!おまえは・・!!あん!ひああ!!あああ!ぎゃん!」

ピーチ「どう?胸さわり+股間さわり+垂直落下式バックドロップホールドの味は?」

 リリスの大事な股間を一撃したあと、素早く胸を触って突起を盛り上げておいて股間を掴み上手にバランスを取りながら垂直落下のバックドロップホールド!受け身が取れないよう工夫したピーチの策略だ。

リリス「ひああん・・くう・・殺す・・ぶっころす・・!!」

ピーチ「生きがいいわね・・・元気な後輩って好きよ。でも・・今日はお仕置き!」

執念で起きあがってくるリリスを再びとらえたピーチは、渾身の打撃パンチを巧みにかわし、揺らいだところをアトミックドロップ!バックドロップを警戒したリリスの意表を確かに突いた。

リリス「ああ!!うぎゃあ!!ぐりん!ひあ!・・うぐぐ・・きゃああ!!ずむう。」

ピーチ「だめじゃない・・!!ヒールがアイドルの真似をして悶えるなんて・・!」

 さらに何度か打ち据えたピーチは、脱力したリリスをずむずむっと打ち据え可愛がり実力の違いを見せつける!

ピーチ「どう?おいしい?天国の味は?」

リリス「あん!やあ・・美味いわけ・・ないだろう・・?くう。」

ピーチ「それにしては・・気持ちよさそうね。変態さんっだったの?」

リリス「そ・・・そんな・・馬鹿な・・?!きゃああ!!」

ピーチ「さて・・!!処刑はこうするのよ?ええい!とおお!どっかあ!」

リリス「うぎゃああ!!ダブルアームスープレックス?違う・・!!ぎゃう!」

 ピーチはタイガードライバーを仕掛け、垂直落下させた!さらに・・ホールドを解かずリリスの股間を広げ、強調する!!なんと!恥ずかし固めがヒールに炸裂した!最もアイドルらしいピーチの手によって!!

ピーチ「ぎっしぎっしぎっしぎっし!肩を極めるときは・・両方極めるべきね!」

ピーチ「ギブアップ?ほらほら・・股が開いて恥ずかしがっているわよ。」

リリス「うぎゃあああああああ!!!いっやあああああ!!!」

ピーチ「ギブアップ?うふふ・・死んでも言えないかしらね?」

リリス「・・・・・・・・・・・・・。うげえ・・・あ・・・。」

ピーチ「あたしを仕留めるんじゃなかったの?公開処刑計画なんて立てて・・?」

リリス「・・ぐう・・なぜ・・それを・・?うぎゃあっ!」

ピーチ「ばればれよ・・!わっかりやすいんだから・・。あれ?返事は?」

リリス「・・・・・・・・・・・・。ぶくぶく・・・・・。」

 リリスはピーチの股間の間に顔を挟まれ、自分の豊かな胸に埋めるようにして首を曲げられる格好を強いられた。ギブアップを表明することもできずに失神!女王スタイルのリリスが、アイドルスタイルのピーチにより、屈辱の失神KO負け!
 フルーティエンジェルスとメフィスト・シスターズの抗争は団体側の予想を大きく裏切るスタートを切り、混乱した。メフィスト・シスターズのリリス摩耶は、M・S・リリスというニックネームをちょうだいしてしまった。(マゾ・シスターズ^^と巷に言われた。)一方、ピーチ倉田は、ネオ・ヘブン・プリンセス(新たなる天国へご招待する王女様^^)として有名なチャンプとなる。
 こうして悪魔の師弟が一人、アイドルの手によってなぶりものになってしまった。

メフィスト・シスターズのリリス摩耶VSフルーティエンジェルスのピーチ倉田



●リリス(12分22秒 恥ずかし固め→失神KO)ピーチ



第3章 了


 

 

 

 

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