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フェイスシッター瞳

(第3話−瞳VS真奈美−)

 


 「えーっ!?…いくら何でもそりゃーヤバイっすよォ…。…セーラー服泥棒…ですか?…。」

 「まあ、そう言わずにさ。…成功したら試合に使ってやるから…。」

 女子バスケット部の主将であり、女番長でもある美加(3年)は真奈美(1年)を口説いていた。真奈美はバスケット部に在籍しており、小柄な1年生ながら持ち前の根性と天性のバネを活かして台頭してきた新星である。折しも先輩2人が「不注意により階段で転倒し、顔を骨折するなどしたため」、大会を1ヶ月後に控えた現在、レギュラーの座も夢では無くなっていた。
 先輩2人…言うまでもなく、恵津子と敏代(いずれも2年)のことである。悪の華とも言うべき存在だった2人は様々な事情により、正義の美少女として名高い1年生・瞳に決闘を挑んだのだが、ともに瞳の強烈なフェイスシッティングの前に完膚無きまでに叩きのめされ、最期は鼻がひん曲がるほどに、あるいは頬骨が砕けるほどにパワフルなヒッププレスを喰らい、それぞれトドメを刺されたという経緯がある。 
 もとはと言えば、いずれも学校内で人気抜群の瞳に嫉妬した美加が仕向けたことであった。…かくして、あまりにも不甲斐ない子分達にいらだちを募らせていた美加だったが、だからと言って自分から1年生相手に決闘を申し込むことなどはプライドが許さない。そんな状況下にあって、前々から瞳のことを快く思っていなかった真奈美に白羽の矢を立てたのである。
 急がば回れ…ではないが、美加は今回、直接的に瞳を倒すのではなく、まったく別の手段により一連の流れを断ち切り、瞳を苦境に立たせる方法を考案した。
 それは…、明日の午後、1年生は体育の授業で水泳を行うのだが、その際に瞳のセーラー服を隠してしまい、スクール水着姿のまま途方に暮れさせてしまおうというアイデアである。引き続きその後の授業を受けるにもその恰好で、あるいは泣きながら家に帰るにもその恰好で…。瞳に恥を掻かせることにより動揺を誘おうというシブい作戦であり、その役目を瞳の同級生でもある真奈美に命じたのである。

 「それって、瞳にバレたら喧嘩になっちゃいますよ(笑)…。」

 「そん時はそん時…だろ?」

 「丁度いい機会…かも知れない(笑)…。」

 真奈美は、先輩2人の怪我が本当に不測の事故であったと思っており、真相を知らずにいる。だが同時に、彼女の鍛えられた足腰と根性が本物であることもまた、事実なのである。 
 翌日、真奈美は命令を実行する。

***



 更衣室に生徒達が戻ってきた。にぎやかな会話を交わしながら、それぞれに着替えを始める。「込み合うから」という理由で、最後までプール脇でシャワーを浴びていた瞳が更衣室に戻ってきた時、中には数えるほどしかクラスメートはいなかった。果たしてロッカーを開けるや、瞳は思わず悲鳴を上げた。
 
 「…えーっ!…嘘ーっ!…信じられなーいっ!!…」

 「何よ、瞳!…どうかしたの?」

 心配してそばに集まる子達の傍らで、真奈美がほくそ笑んだことに瞳は気付かなかった。

***



 チャイムが鳴り、生徒達にこの日の最終授業となる英語を教えるべく、教師が部屋に入ってきた。

 「おや?、…お前、何故そんな恰好をしているんだ?…何かあったのか??…」

 「あ、…いえ、…その…。」

 スクール水着姿のまま、瞳は恥ずかしそうにうつむいた。顔付きは可憐な少女でも、身体はとてもグラマーなので、瞳はただでさえ周囲の視線を集める。それがこんな恰好をして、教室の比較的前の方の席に佇んでいるのだからたまらない。なかば懸命の照れ隠しで冷やかしの声を掛けたり、あるいは必死で無関心な素振りをしている男の子達の姿が痛々しく感じられるほどである。
 真奈美は両脇に座っている男の子達を横目で見た。片方の子はその視線が明らかに瞳のヒップに釘付けであり、もう片方の子は見て見ぬ振りをしながら一見興味なさそうに教科書を開けつつも、その股間はズボン越しにもはっきりとわかるほど勃起していた。瞳に恥を掻かせるつもりでしたことなのに、どうやら結果は瞳のファンを増やしただけのようだ。真奈美にとってはこの上なく不愉快な展開であり、さらなる敵意がメラメラと燃えさかってきた。ここに来て真奈美は、恥を欠かせる云々ではなく、瞳を叩きのめさねば気が済まないと感じるに至ったのである。バレたらどうのこうのではなく、こちらから吹っ掛けてやる!…喧嘩上等!!…と。
 ところで、そんな姿でうつむく瞳を最初は心配そうな表情で見ていた教師は、しかし仕事の鬼でもあった。

 「まあ事情はわからんが、とにかく授業を始めるぞ!…テキストの26ページ!、みんな開けー…」

 そこに教壇があるから、私は黒板の前に立つ…”我思う、故に我あり”と。アッパレだぜ、先生!

***



 「ちょっと、あんた。…少しばかりケツがデカいからっていい気になるんじゃないよ。…」

 「!?…」

 授業が終わり皆が帰り支度を始めた頃、真奈美は唐突に瞳の背後で囁いた。

 「何言ってるの?、…あなた。…」

 「…そんな恰好でバカデっカいケツを晒してさあ、それで男を引っ掛けようなんて、あんたみたいな女にゃ10年早いって言ってるんだよ!」

 真奈美の顔は自らの挑発的な言葉に煽られるように、見る見る赤く染まってきた。まるで己の言葉に逆上してしまうかのような状況は、喧嘩をするに当たって闘志が先走っているような時には、時折ある。

 「教えてやるよ。…あんたのセーラー服を隠したのはあたしなんだよ。本当はさ、ちょっと恥を掻かせてやろうと思っただけだったんだ。…だけどすっかり気が変わっちまったよ。あんたをブチのめさなきゃ、気が済まなくなっちまってね…。返して欲しけりゃ、ツラ貸しな!」

 「!…」

 瞳は複雑な気分だった。犯人がわかってホッとしたやら、真奈美がこれから何を企んでいるのか、不安に思うやら…。ただひとつ、瞳の自慢のヒップを真奈美が貶(けな)したこと…これだけは許すべきではないと、そう思った。

***



 「…一体、何をしようというの?…」

 真奈美に誘われるまま、瞳は女子バスケット部の更衣室までついてきた。今日はちょっとした行事があり、従ってクラブ活動は中止。部員達も既に皆帰路に就いている。さすがに女番長のアジトだけのことはあり、見渡せば竹刀など、物騒なものもチラホラと見える。

 「あたしはねえ、前々からあんたのことが嫌いだったんだ。…少しばかりチヤホヤされていい気になってるところがね。…この機会に、あんたのことを黙らせてやるのさ…。」

 「私と闘おうと言うのね…。」

 暴力が嫌いな瞳は、一瞬悲しそうな表情を見せた。

 「おら、掛かってこい!…こないならこっちから行くぞ!!…」

***



 真奈美は瞳に突っかかろうとしたが、何分セーラー服姿であるだけに一瞬脚がもつれ、つんのめるように膝を着いてしまった。

 「つっ!…」

 「あっ!…だ、大丈夫?…」

 瞳はこの期に及んでもまだ真奈美を気遣い、彼女の脚を覗き込むように身を屈(かが)めた。仮にもクラスメートなのだし、まだ話し合いによる解決の方法もあると信じているのだ。…その瞬間、獲物を狙う黒豹のように真奈美の目が光った。

 「おりゃーっ!」

 真奈美は、立ち上がり様に瞳の腹に頭突きを喰らわした。

 「ぐっ!…」

 一瞬息が詰まって顔をしかめた瞳を、今度は脚をスライディングさせながらの巧みな蟹挟みで前のめりに倒した。

 「あっ!…」

慌てた瞳が振り向く間もなく、すばやく背後に回り込むや、真奈美は裸絞めの体勢に入った!

 「へっへっへ、…おらっ!…おらっ!!…」

 「くぅっ…」

 瞳は両膝を床についてに這いつくばるような恰好になってしまい、真奈美はその瞳の背中にのし掛かるようにして裸絞めを決めながら、胴絞めのような形で両脚をも瞳のボディに絡めた。

 「ふふっ…あんたも随分油断したもんだねえ…。あたしをナめちゃいけないんだよ!…おらっ!…」

 「うぅっ…」

 瞳は小柄な真奈美を振り払おうとするが、真奈美は瞳の肩から首の辺りに全体重を掛けながら絞め上げており、体を入れ替えるには至らない。瞳が後背位のような格好で巨大な尻をデンと突き出すようにしながら伏せて、その背中に真奈美がしがみつくような体勢になっている。

 「おらあっ!…いつまでも我慢していると殺すよ!…」

 真奈美は更に絞めつける両腕と両脚に力を込めた。瞳は渾身の力で、ついに真奈美を背負いながらよろよろと立ち上がった。が、真奈美が今度は後ろに全体重を掛けたため、2人は後ろ向きに倒れ込み、結果、瞳が真奈美を背中で押し潰すような恰好で2人は仰向けになった。それでも真奈美は絡みつけた腕と足を離さない。さすがの二枚腰である。さしもの瞳も、すっかり顔が紅潮している。

 「ちっ!…抵抗するんじゃないよっ!…抵抗すると、もっとキツく絞めるよ!…」

 「(くっ!…)」

 瞳はこの逆境の中で、形勢逆転の方策を模索する。そして、真奈美の右腕を持ち、これを雑巾絞りのように力強く捻った。

 「んあーっ!…痛ってェーっ!!…」

 真奈美の口から悲鳴が上がった。それでもしぶとく瞳に喰らいつく真奈美。壮絶な我慢比べだ。

 「(むんーっ!…)」

 瞳はさらに力強く”雑巾絞り”を続けた。

 「うあーっ!」

 「(むんんーーっっ!!…)」

 「…んあああーーーっっっっ!…」

 腕の皮膚が破けそうなほどの激痛に、ついに真奈美はたまらず首を絞める力を緩めた。一瞬の隙を突いて瞳は完全に真奈美の手を振りほどくや、胴を絞めていた脚の力も同時に揺るんだ刹那、クルッと身体を反転さて、真奈美と向かい合うような体勢になった。引き続き胴絞めを決められたままとはいえ、背後から絞められるのと向き合った体勢で絞められるのとでは精神的にも大分違う。ここにきて瞳もようやくホッと一息ついたようだ。

 「ひどい人ね。…そもそも、あなたが躓いたから心配してあげたのに…。どうして私の思いやりをわかってくれないの?…」

 瞳はそう言うと、今度は真奈美の脚をも振りほどこうと、両肘を真奈美の両太股にグリグリと押しつけた。

 「うああーーっっ!!…」

 「ふんっ!」

 「…ぬああーーっっ!!…いいいーーっっ!!…」

真奈美はたまらず、ついに絡めた両足を瞳のボディから外した。瞳は逆にその両足を両脇に抱え込み、一変して自分の有利な体勢を築き上げた。

 「ふぅっ…」

瞳は真奈美の両足を抱え込みつつ、安堵の表情でゆっくりと立ち上がり、これを反転させにかかった。幾多の悪党を屈服させてきた必殺技・逆エビ固めの体勢に持ち込まんとしているのだ。

***



 「むんっ!」

 怪力にものを言わせて、瞳は真奈美の身体をグイッと反転させた。

 「あっ…あっ…」

 真奈美の顔が焦りで引きつった。が、瞳はすぐさまステップオーバーするや、真奈美の背中に深々と腰を下ろし、完全な逆エビ固めを決めた!

 「…んぎゃーーーっっっ!!!…あああーーーっっっ!!!…」

 即座に真奈美の口から大きな悲鳴が上がった。真奈美は小柄なので、この体勢になると如何ともしがたい。瞳の尻が大き過ぎるほど大きいだけに、真奈美の小さな背中はぺしゃんこに押し潰されて、まさに「お腹と背中がくっつく」とはこのことかと思えるような状態である。背中がミシミシと音を立てているかのようだ。何という尻圧…。

 「どうだ!…まいったか!…」

 瞳は力強く尻を突き出しつつグイッと上体を反らせて、更にキツく絞め上げる。

 「…んぎゅーーーっっっ!!!…むあああーーーっっっ!!!…!!!…」

 真奈美は顔を真っ赤にし、涙目になりながらも必死に耐えている。

 「これならどうだ!…今度はまいったかっ!…」

 瞳は尻の位置を更に深くし、降参を迫った。

 「…んあああーーーっっっ!!!…ひぎいいいーーーっっっ!!!…!!!…!!!…」

 真奈美はそれでも懸命に耐える。…抜群の根性である。これがバスケット部でレギュラーの座をも勝ち取ろうというところまで彼女を押し上げた原動力だ。
 ほどなく、瞳は自ら逆エビ固めを解いた。その気になれば、このまま何時間でも跨っていればよいのだし、恐らく真奈美が降参するのは時間の問題だったと思われる。だがこのままでは、真奈美が「まいった」という以前に気絶してしまう恐れもある。「相手に敗北を認めさせる」という意味で、「まいった」の一言はどうしても言わせる必要があるのだ。単なる失神KOでは後々言い訳の余地を与えることになる。これが瞳のやり方である。

 「…くそぉ…」 

 仁王立ちの瞳に対し、真奈美は激しいダメージを負った腰をさすりながらもよろよろと立ち上がった。その目はいまだに闘志を失っていない。しばしの沈黙と睨み合いの後、真奈美はさっと部屋の片隅に立てかけてあった竹刀を手にする。

***



 バシーン!というけたたましい音が響いた。

 「…畜生…、よくもやってくれたなっ!…」

 真奈美は手にした竹刀で力一杯床を叩いて威嚇した。だが、瞳は余裕綽々だ。

 「…そんなものを持っても無駄よ。…さっきだって、私がお尻をどけてあげなかったら、あなたは今頃…」

 「うるせえっ!」

 真奈美は瞳の言葉を遮り、上段に竹刀を構えた。数メートルの間隔で睨み合う2人。

 「あいやーーっっ!!…」

 しびれを切らした真奈美が勢いよく、瞳めがけて竹刀を振り下ろそうとしたその時、瞳も軽い助走の後に、巨大な尻を突き出しながらクルッと後ろ向きになり、ジャンプした。

 「えいーっ!…」

 かたや真奈美の勢いよく振り下ろす竹刀と、かたや瞳のジャンピング・ヒップ・アタックとが激しくぶつかり合った!
ピシーン!!という激しい衝突音とともに、次の瞬間、カラカラと竹刀が床を転がった。 
 

***



 「!!…」

 手のシビれに顔を歪めつつ、真奈美は呆気にとられ言葉を失った。その目の前で、瞳は真奈美に背中を向けたままパンパンと尻をはたき、不敵な笑みを浮かべながら真奈美の方を向き直した。

 「どう?…これで少しはわかったかしら?…」 

 「…」

 後ずさりする真奈美。瞳は床に転がった竹刀を手に取るや何を思ったか、まるで魔女が杖に乗るような恰好で、竹刀を股の間に挟んだ。

 「あなたが言うまでもなく、私のお尻はとても大きいわ。…でもね、ただ大きいだけじゃないのよ。…それを今から見せてあげる。…」 

 瞳は両手で前後から竹刀を押さえつつ股間に擦り付けるようにしながら、ジワジワと大きく股を広げ、力を込めた尻をグイグイと竹刀に押しつけた。尻の圧力で、竹刀が軋みだした。

 「ふん!…ふんっ!…1・2の3!、ふんんーーっっ!!!…」

 やがて、掛け声とともに尻をグイッ!とパワフルに突き下ろすや、ベキッ!!…という鈍い音がして、竹刀は真っ二つに折れてしまった。

 「…(あわわ…)」

 なんと力強い瞳の尻!…真奈美は顔面蒼白である。

 「どう?…私のお尻は無敵なのよ。…悪口言ったこと、後悔してる?…」

 瞳は余裕たっぷりで真奈美に詰め寄り、硬直してしまっている真奈美の身体を抱え込むように軽々とこれを持ち上げた。

 「えいっ!」

 瞳は、腰の入った豪快なボディスラムで真奈美を床に叩きつけた。

 「(ぐっ!…)」

 したたかに腰を打ち付けた真奈美は息を詰まらせ、たまらず顔をしかめた。恐怖のあまり身体が硬くなってしまい、充分な受け身がとれない様子だ。

 「…それじゃ、私のお尻の威力、…最期はあなたのお顔で味わわせてあげるわ。…うふっ。…」

 瞳は仰向けに倒れている真奈美の両手をクロスさせるように掴んで固定した後、ゆっくりと顔の上に腰を下ろした。今回は、後ろ向きのフェイスシッティングである。

 「(ぎゅぅ…)」

 真奈美はすっかり怖じ気づいてしまい、さしたる抵抗も出来ずにあっさりと顔の上に跨られてしまう。もはや恐怖のあまり失禁などしないことだけが真奈美の唯一のプライドであると言えよう。

 「うふっ…行くわよ、…必殺お尻固めよ!…受けてみなさい!…えいっっ!!…」

 「(ふぎゅーーっっ!!…)」 

 瞳は一気に尻に力を込め、そのヒップをグイッと真奈美の顔に向けて突き出すようにして、全体重をあずけた。

 「(んぎゅーーっっ!!…むぎゅーーっっ!!…!!…)」

 「あなたのせいで、男の子達の視線を嫌と言うほど感じちゃったわ。…凄く嬉しかったけれど、…ちょっぴり恥ずかしかったわ!…」

 「(ふんぎゅーーっっ!!…んぎゅーーっっ!!…!!…)」

 小柄な真奈美は顔もかなり小さい。その真奈美の小さな顔に瞳のあまりにも大きな尻がドッシリと乗っかってしまったのだからたまらない。真奈美の顔はスッポリと大尻に覆われてしまい、皮膚の部分がまったく見えなくなってしまった。

 「私、自分のことはどうでもいいのよ…ただ、男の子達がお勉強に身が入らないといけないって…そう思ったから、セクシーなポーズをしないようにずっと気を付けていたのよ!…それなのにみんな注目しちゃうんだから…それもこれもあなたのせいよ!…」

 「(…!!!…!!!…!!!…!!!…)」

 瞳はその尻で更にキツく真奈美の顔を押し潰した。真奈美の顔はまったく見えず、瞳の尻と床との隙間から真奈美の髪の毛がワカメのように覗いているだけである。まるで、瞳が床の上に直にしゃがんでいるようにも見える。それほどまでに真奈美の顔は瞳のヒップの谷間に完全に埋まり込んでしまっているのだ。こんな強烈なフェイスシッティングは見たことがない…!

 「試験も近いのよ…せっかくの英語の授業なのに、私のお尻に見とれていたせいで男の子達の人生が狂っちゃったらどうするの!?…全部あなたのせいよ!!…」

 「(…!!!!…!!!!…!!!!…!!!!…!!!!…)」

 「許さないわ!…」

 「(…!!…)」

 「絶対に許さないんだから!…」

 「(…!!…!!!…)」

***



 数分間に及ぶのフェイスシッティング地獄の後、瞳はようやく真奈美の顔から数センチだけ尻を浮かせた。

 「ぶっ…はあっっっっ!!!!!…はあっっっ!!!…はあっっ!!…ぶはあっ!…」

 真奈美はここぞとばかり必死に空気を吸い込んだ。真っ青だった顔にかすかに赤みが差してくる。これほどまでに強烈なお尻固めを喰らったのに意識を失わずにいる辺りは、さすがに気丈な真奈美らしい。もっとも、もはや戦意のかけらもなくなってはいたが…。

 「どう?…まいった?…それともまだお尻固めを続ける?…言っておくけれど、次はもっとキツいのを10分くらい行くわよ。…」

 「い、いやっ…も、もういやっ!…ま、まいった…まいりましたっ!…まいりましたっっ!!…」

 目の前一杯に広がる巨大な尻に、泣き出しそうな目をしながら真奈美はついに降参を告げた。

 「もう二度と悪いことはしないわね?…」 

 「…は…はいっ!…許して下さい。…」

 「…ならばちゃんと態度で示しなさい。…キス・マイ・ヒップ!…しながら許しを乞うのよ。わかる?英語のお勉強も兼ねてるのよ…キス・マイ・ヒップよ!…。」

 「…」

 「さあ、これは命令よ!…キス・マイ・ヒップ!…さもないとキツ〜いお尻固めが…」

 「それはいやっ!…わ、わかりました、…従います。…」

 観念した真奈美はチュッ、チュッと瞳の巨大なヒップに繰り返しキスをした。

 「ご、ごめんなさい…瞳様のお尻様…(チュッ)…あなた様の強さが…嫌と言うほどわかりました…(チュッ、チュッ)…もう2度と…(チュッ)…バカデっカいケツなんて言いませんから…(チュッ、チュッ)…お許し下さい…(チュッ)…」

 瞳が満足そうに、快感に酔いしれていたことは言うまでもない。

 

***



 瞳は腰を上げ、仰向けのまま立てない真奈美を跨ぐようにして見下ろしていた。

 「ところで、あなた…ひとつ聞きたいことがあるんだけれど。…」

 「は、はい?…何でしょうか…」

 「あなたって、バスケット部だったわね。…今回のことって、もしかして美加さんの命令…なのかしら?」

 「えっ!?…なぜ?…どうしてわかるんですか!?…」

 「いえ、何となく。…つい最近も、美加さんの手下が悪事を働いたものだから、お仕置きをしてあげたのよ。…今日、あなたを懲らしめたのと同じように、この私・瞳様の正義のお尻で、お顔を粉砕して差し上げたわ。…」

 「えっ!…も、もしかして!?…あなた!?…」

 「そうよ。…さっきあなたは私のお尻にキスをしたわね。…あれで、私のお尻に逆らい、愚かにも決闘を挑んだことだけは許してあげるわ。でも、あとみっつ分のお仕置きが残っていることは忘れないでね。…」

 「な、何!?…ですか?」

 「まずひとつ目は、私のセーラー服を隠したことよ。…」

 「…ど、…どんなお仕置き?…」

 涙目になった真奈美は蚊の泣くような声で、震えながら問うた。瞳はニッコリと微笑んだと思うや、一転して口を真一文字に結び、尻の部分がややめくれかかったスクール水着を丹念に直し終えてから、凛々しく言い放った。

 「…それはね、…必殺っ!・むちむちヒップボンバーよっっ!!…行くわよ、えいっっっ!!!…」

 「(あっ…)」 

 言うが早いか、瞳の巨大なヒップが真奈美の顔面に矢のような早さで迫った。瞬間、ドスン!!という音と、グシャ!という音とが交錯し、真奈美の顔面は一瞬のうちに巨大なヒップの下敷きになった。

 「(ぐふっ!!!…)」

 …パワフルなこと大地震の如し。強烈なヒップドロップ、今日も炸裂!!…ひとしきり尻の下で、ピクリとも動かない真奈美の顔の感触を楽しんだ後、瞳はゆっくりと腰を上げた。…真奈美の顔は無惨にも、鼻の穴がブタのように上を向いてしまっている。瞳のヒップの破壊力は、ますます磨きが掛かるばかりだ。 

 「うふっ…マグニチュード6.5ってところかしら…ああ、なんて罪な私のお尻。…」

 瞳は再び真奈美の顔を跨いで、2発目の準備を始めた。

 「ふたつ目のお仕置き…それは、男の子達の注意力を削ぎ、学力向上に悪影響を与えた罪に対してよ。…私としては、これを許すわけにはいかないのよ。…えいっっ!!…」

 瞳は大きく深呼吸し、2発目のお仕置きヒップドロップを的確かつパワフルに、再度真奈美の鼻の頭に落下させた。ドスン!!…

 「うふっ…今度も見事に命中してしまったわ。…本当は手加減してあげたいんだけれど、正義のためなのだからそれはできないのよ。…」

 できることなら、このようなお仕置きはしたくない。人を思いやる心が人一倍強い瞳だけに、さぞかしやりきれない思いだろう。だが、”情け人のためならず”…真奈美を更正させるためには必要なことなのだ。

 「みっつ目のお仕置き…それは、スクール水着を着た私のお尻に見とれた何人もの男の子達が、学校のトイレでオナニーをしなければならなかったことに対してよ。…トイレットペーパーがどれだけ無駄になったことか。…環境保護が叫ばれる昨今、不必要に資源を浪費したことは ゆゆしきことだわ。…」

 心を鬼にして、瞳は3発目のヒップドロップで本当のトドメを刺すことを決意した。真奈美の鼻の頭に2度、3度と尻をあてがい、入念に照準を合わせてから渾身のヒップドロップを叩き込んだ。

 「いくわよっ!…えいっっっ!!!…」

 ドッスーン!!!…真奈美の顔が、完膚無きまでに破壊されたことが、尻から伝わってくる感触で、瞳にははっきりとわかった。

 しばらくの間、勝利の余韻を楽しむべく顔面騎乗を続けた瞳は、ゆっくりと腰を上げた。真奈美の鼻は完全にペシャンコになっていた。その凄惨な顔…真っ平らになった真奈美の鼻をそっと撫でながら、瞳は静かに呟いた。

 「可哀想に。…こんな顔になってしまったあなたは、”ブタ女”と呼ばれながらこの後の人生を生きてゆかねばならないのね。…でも、罪と罰の因果関係というのはそう言うものなのよ。…反省したでしょう?…」



 …今日のところは、セーラー服を取り返しそびれた。瞳は、真奈美から剥ぎ取ったペティ・サイズの制服を身に付けて帰路に就いた。へそは丸出し、尻もキツキツ…だが我慢、我慢。ひとまずは家につくまでの辛抱なのである。

 

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