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稼ぐに追いつく貧乏なし
  (寿福庵真鏡編。春亭・柳川重信画。文政6年(1823)〜弘化4年(1847)刊 『主従心得草』。[江戸]和泉屋庄次郎板)*挿絵は4編下巻
君子は心身ともに安心して暮らせるが、平民以下の大工、左官、車引きなど一切の日雇い人は、毎日働くことでその日その日が安心に暮らせるのである。もし、1日でも怠けようものなら、今日を暮らすのも困難である。下々は、働くことを第一に考えよ。「稼ぐに追いつく貧乏なし」という諺からもその大切さがわかるであろう。
*本文でも「まず身を努めることを第一とすべし。そうすることによって福徳も相応に得られ、世の中を安心して暮らすことができる」と説いている。