■京都書肆・蓍屋嘉助の一枚刷り広告。一見大した資料には見えないが、『〈改訂増補〉近世書林板元総覧』(青裳堂・日本書誌学大系76)には、
「◎蓍屋嘉助 中西氏 京富小路通三条下ル→姉小路上ル、福永町 神国決疑編考証(僧成) 慶応 *明治元年「書林仲ヶ間」に載る」
とあって、堂号を記さないうえに、本一枚刷りの住所とは異なる。
ちなみに、この一枚刷りは文政4年刊『都会用文章大成』に挟まっていたもので、文政4年以降に刷られた可能性が高いように思われる。
とにかく蓍屋の堂号が「松香堂」と判明するだけでも意味のある資料といえよう。
[全文]
和漢書籍御経類
新本古本類売買
京寺町通蛸薬師角
松香堂 蓍屋嘉助、
■原寸 縦162mm×横126mm
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