1997/12/25 1999年12月25日 夜中の1時に、紺三郎君がメールをくれました。 冬景色の四谷見附公園。寒空にプラタナスの巨木が枯枝を空いっぱいに拡げています。丸い実がぽろぽろと無数にぶらさっがっています。 朝日が斜めに低く差し込む公園。鳩が大勢集まってじっと陽を受けるようにずくまっています。みんな太陽の方を向いています。なにか祈っているかのよう。とても不思議です。なぜ鳩が太陽の方を向いてうずくまっているのだろう。 最近になって気づいたことです。鳩にはこんな習性があるのでしょうか。 四谷駅の周りにはまだ昔がたくさん残っています。橋や堀や土塁や教会や公園。そして大きな木たちも。 四谷駅から迎賓館にむかう道路の並木はユリの木(モクレン科)で、初夏にはユリに似た花が咲きます。緑色の花なのでなかなか気づきません。冬、葉が落ちるとカラカラ音がしそうな実が残ったままですからかえって目につきます。 和名を半天木といいますが、葉が印半纏(シルシバンテン)似ているからで、他にヤッコダコノキとか軍配木とも言います。 アメリカ中部原産で、成長が早く大木になるので、インディアンたちはカヌーを造ったそうです。白亜期からあった古代の木だといいます。 迎賓館周辺のユリの木並木道は、恋人たちのデートコース。大正・昭和・平成と時代は移っても、愛を育む暖かい道でなのです。おじいちゃん、おばあちゅん、そうでですよね? 迎賓館の塀に沿って神宮外苑まで、鮫が橋坂を下り、安珍坂を登る道の両側は栃の木の並木。秋になると大きいどんぐりのような実がなり、子供たちが拾い集めて宝物集めをしている。 この木をマロニエだと言う人がいますが、ちがいます。とてもよく似ています。 また、迎賓館脇を赤坂へ降りる紀之国には里桜、江戸城の外堀土塁だった土手には桜の大木が並び、いまでは桜の名所になっています。春は花見酒を楽しむ人でいっぱいです。 この土手には黒松が散在して、パントマイムのように色々な姿かたちを見せてくれます。 迎賓館前の若葉東公園は一年中手入れの行き届いた花壇で、温かい季節にはミツバチたちが集まります。 四季折々に表情を変える並木道を楽しみながら、迎賓館を一回りすると約1時間。信号に妨げられることなく走れるため、ジョギングのメッカでもあります。 オリンピッククラスの長距離やマラソンの選手の軽いジョギングに会うこともありますよ。すごい速さ!普通の人が走って一週する間に軽く四週位しちゃうんですから! 並木道の話をしたついでに、四谷駅から皇居へ向かう道はエンジュ並木、市ヶ谷へ向かう道はトウカエデ並木、新宿へ向かう道はユリの木並木。それぞれの趣を楽しんでください。 迎賓館一周の途中ちょっと寄り道して外苑に入ると、すでにMOMOさんが大きな犬との2ショットで紹介した見事なイチョウ並木があります。 ぜひ一度、お散歩をおすすめしたいところです。都心でこんなに緑濃いところはそんなに多くありませんから。心身ともに爽快です。自然に歌も歌えるようになりますよ。 エッフェル塔をかけ登り、その足でルーブル美術館まで歩いて行ったMOMOさん。そのくらいの根性ないと歌えないのかな? |