■ドナドナの歌詞について

 作詞は安井かずみさんという方で、現在メジャーなのは以下の詞であるらしい。


 ある晴れた 昼さがり いちばへ 続く道
 荷馬車が ゴトゴト 子牛を 乗せてゆく
 かわいい子牛 売られて行くよ
 悲しそうなひとみで 見ているよ
 ドナ ドナ ドナ ドナ 子牛を 乗せて
 ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる

 青い空 そよぐ風 つばめが 飛びかう
 荷馬車が いちばへ 子牛を 乗せて行く
 もしもつばさが あったならば
 楽しい牧場に 帰れるものを
 ドナ ドナ ドナ ドナ 子牛を 乗せて
 ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる


 この歌詞でさえ十分に悲しくなれるのに、同じ安井かずみさんの作詞で、もっと悲しくなる別バージョンがあって、最初に作られたのはこっちらしい。
 ある晴れた 昼さがり 市場へ つづく道
 荷馬車が ゴトゴト 子牛を 乗せてゆく
 何も知らない 子牛さえ
 売られてゆくのが わかるのだろうか
 ドナ ドナ ドナ ドナ 悲しみをたたえ
 ドナ ドナ ドナ ドナ はかない命

 青い空 そよぐ風 明るく とびかう
 つばめよ それをみて おまえは 何おもう
 もしもつばさが あったならば
 楽しい牧場に 帰れるものを
 ドナ ドナ ドナ ドナ 悲しみをたたえ
 ドナ ドナ ドナ ドナ はかない命


 現在メジャーなバージョンでは、子牛が乳牛として売られていくのか肉牛として売られていくのかは明確には描写されていないが、この最初のバージョンでは「はかない命」となっていることから、肉牛であることを暗に示唆していると言っていいだろう。
 作詞者がどうしてこのような変更を加えたのかは想像するしかないのだが、「あまりになまなましい」と自分で思ったのか、あるいはそのような意見が外部から寄せられたかということだろうか.。
 このように歌詞を見てくると、くらーい気分になってしまうが、こんな歌詞を載せているページがあって、情景を想像して笑ってしまったのでここにも載せておこう。(オリジナルの方すいません。盗作です)
 ある晴れた 昼さがり いちばへ 続く道
 荷馬車が ゴトゴト 孔子を 乗せてゆく
 かわいい孔子 売られて行くよ
 悲しそうなひとみで 見ているよ
 ドナ ドナ ドナ ドナ 孔子を 乗せて
 ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる

 青い空 そよぐ風 つばめが 飛びかう
 荷馬車が いちばへ 孔子を 乗せて行く
 もしもつばさが あったならば
 楽しい牧場に 帰れるものを
 ドナ ドナ ドナ ドナ 孔子を 乗せて
 ドナ ドナ ドナ ドナ 荷馬車が ゆれる


 最後に、ネット検索の途中で英語詞というのも見つけたので、これも載せておくことにする。
DONA DONA

(Original Yiddish words by Aaron Zeitlin and Shalom Secunda;
English translation by Arthur Kevess and Teddi Schwartz)

On a wagon bound for market
There's a calf with a mournful eye.
High above him there's a swallow
Winging swiftly through the sky.

How the winds are laughing
They laugh with all their might
Laugh and laugh the whole day through
And half the summer's night.

Dona dona dona dona
Dona dona dona down
Dona dona dona dona
Dona dona dona down

"Stop complaining," said the farmer,
"Who told you a calf to be"
Why don't you have wings to fly away
Like the swallow so proud and free?"

Calves are easily bound and slaughtered
Never knowing the reason why.
But whoever treasures freedom,
Like the swallow must learn to fly

Words by Arthur Kevess and Teddi Schwartz
(C) 1940 Mills Music Inc.